Q&Aの「生活保護は働きながらでも受けられるの?」にもあるように
生活保護は働きながらでも受給できます。

そして給与収入は、その他の収入と違い、きちんと収入申告をすれば収入認定額から
交通費等の必要経費を差し引くことや各種控除を受けることができます。

給与収入だけ、このような取扱いをする理由は
1.勤労に伴う必要経費の補填2.勤労意欲の増進・自立助長のためです。

生活保護費のみで生活するよりも、生活保護費+給与収入で生活する方が
月々に使えるお金も増加するため保護脱却に至らなくても働いた方が絶対にお得です。
下記で具体例を交えながら各種控除について説明します。

基礎控除

給与収入があれば誰でも受けることができます。
平成26年4月現在の最低基礎控除額は15,000円です。

そのため、給与収入が15,000円以下であれば全額控除されます。
また収入額増加に伴い最低基礎控除額も増加します。

例1:最低生活費10万円、給与収入額8,000円の場合

給与収入が15,000円以下のため全額控除になります。
最低生活費10万円-(給与収入8,000円-基礎控除15,000円)
=最低生活費10万円-0円=10万円支給額10万円+給与収入8,000円=108,000円
働かない場合と比べて月に使えるお金が8,000円増えます。

 

例2:最低生活費10万円、給与収入額63,000円の場合
63,000円以上66,999円以下の場合、基礎控除額は20,000円になります。
そのため最低生活費10万円-(給与収入63,000円-基礎控除20,000円)=57,000円
支給額57,000円+給与収入63,000円=12万円
働かない場合と比べて月に使えるお金が20,000円増えます。

※平成25年8月までは基礎控除(最低控除額8,000円)と特別控除がありましたが
平成25年8月以降は基礎控除(最低控除額15,000円)のみになりました。

特別控除は条件が別途あったため 生活保護受給者にとっては、基礎控除額が増額された
今の制度の方がシンプルで 使い勝手も良いと思います。

未成年者控除

未成年者が就労している場合、基礎控除に加えて未成年者控除を受けることができます。
平成26年4月時点での未成年者控除の額は11,600円です。

例:最低生活費10万円、給与収入63,000円の場合
最低生活費10万円-(給与収入63,000円-基礎控除20,000円-11,600円)=68,600円
支給額68,600円+給与収入63,000円=131,600円
働かない場合と比べて月に使えるお金が31,600円増えます。

未成年者が働いた場合、上記のように更に控除がつくため、月々に使えるお金も増えます。
未成年者控除は未成年者である間は継続して控除されます。

新規就労控除

継続性のある仕事に新たに就職した場合、基礎控除に加えて新規就労控除を受けることができます。
平成26年4月時点での新規就労控除の額は10,700円です。

例:最低生活費10万円、給与収入63,000円の場合
最低生活費10万円-(給与収入63,000円-基礎控除20,000円-10,700円)=67,700円
支給額67,700円+給与収入63,000円=130,700円
働かない場合と比べて月に使えるお金が30,700円増えます。

新規就労控除は6ヶ月間しかつきません。
7ヶ月目以降は新規就労控除はなくなります。

給与収入を申告しなかった場合の取扱い

給与収入を申告しなかった場合、本来受けられる
上記各種控除は一切受けることができません。

そして、申告のなかった給与収入については、
全額徴収金として、福祉事務所に返還しなければいけません。

例:1ヶ月の給与15,000円の生活保護受給者が6ヶ月未申告の場合
きちんと毎月給与収入を申請していれば、全額控除され、
15,000円×6ヶ月=90,000円
6ヶ月で90,000円も生活保護費に加えて生活することができます。しかし、未申告のため、控除は一切受けられず、
90,000円全額徴収金として、返還しなければいけません。

給与収入がバレなければ、大丈夫!!と思ったら大間違いです。

生活保護法29条を根拠に福祉事務所は年間収入について調査をする権限があるので、
給与収入を隠そうと思っても、必ずバレます。

そのため、給与収入が入ったら、必ず申告しましょう。