生活保護の障害者加算とは?金額はいくら増える?

支給関係

生活保護受給者は特定の条件を満たすと、各種加算がつきます。

そして、各種加算がつくことで、最低生活費が増え、月々の支給額が増額します。

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このページでは、各種加算のうち、障害者加算についてわかりやすくご説明します。。

障害者加算の趣旨


障害者加算は、障害を抱えているがゆえに生じる特別需要に対応するために支給されます。

例えば、健常者の人であれば少しの距離であれば歩いて行けば良いですが、足が不自由だったり、体が動かない人の場合は、少しの距離でも移動するのが大変なため、その分タクシーの利用が必要になります。

なお、趣旨としては、障害を抱えているがゆえに生じる特別需要に対応するために支給されますが、障害者加算として支給されている金額だからと言って、○○に使用しなければならないと言った規定はありません。

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毎月支給される生活保護費と同様に、どのように使うかは、その生活保護者の自由です。

障害者加算の支給条件

支給条件
1.障害等級表の1級もしくは2級または国民年金法施行令別表に定める1級のいずれかに該当する障害のある者
2.障害等級表の3級または国民年金法施行令別表に定める2級のいずれかに該当する障害のある者

上記のどちらかの条件を満たせば障害者加算は支給されます。

具体的には

1に該当する者
身体障害者手帳1級または2級に該当する障害のある者
障害年金1級に該当する障害のある者

 

2に該当する者
身体障害者手帳3級に該当する障害のある者
障害年金2級に該当する障害のある者

が障害者加算の対象者となります。

障害者加算の加算額

加算額は支給条件のどちらに該当するのか、及び級地によって異なります。

1級地
1に該当する場合 26,810円
2に該当する場合 17,870円

 

2級地
1に該当する場合 24,940円
2に該当する場合 16,620円

 

3級地
1に該当する場合 23,060円
2に該当する場合 15,380円

 

入院患者又は社会福祉施設若しくは介護施設の入所者の場合
1に該当する場合 22,310円
2に該当する場合 14,870円 

障害者加算に該当する場合、上記の金額が毎月支給される生活扶助費や住宅扶助費等に加えて支給されます。

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例えば2級地に住んでいて毎月10万円支給されていた生活保護受給者が1に該当する障害者加算に該当するようになった場合、障害者加算24,940円が追加され、毎月の支給金額が124,940円に増額します。

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障害者加算の支給期間


障害者加算は、障害者加算の支給条件である1または2の条件のいずれかに該当するだけでは、自動的に支給開始になるわけではありません。

障害者加算の支給条件である1または2に該当した事を担当ケースワーカーに申請した日の翌月から支給されます。

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そして、障害者加算は障害がある間であれば、ずっともらうことができます。

もしも、障害が改善されて、支給要件に該当しなくなれば、障害者加算の支給がなくなりますが、基本的に障害は悪くなることはあっても、改善されることは、ほぼないため、一度障害者加算が認定されれば、そのままずっと支給される場合が多いです。

障害者加算の認定方法


障害者加算に該当するかどうかの認定については、下記の書類のいずれかを提出する必要があります。

障害者加算の申請に必要な資料
(1)身体障害者手帳
(2)国民年金証書
(3)特別児童扶養手当証書
(4)福祉手当認定通知書
(5)医師の診断書やその他障害の程度が確認できる書類

注意点

実際は障害者加算が付くのに「どうせ障害者加算は支給されない」と勝手に思いこんでいたり、「既に障害者加算が支給されている」勘違いされている方が非常に多いです。

以下では、よくある勘違いの例をご紹介しますので、もしも障害等級等をお持ちの方は確認し、ケースワーカーに相談してみてください。

身体障害者手帳の等級表、障害年金の等級表は別物

同じ障害であっても、身体障害者手帳の等級表障害年金の等級表どちらの等級表で見るかによって等級が異なります。

例えば身体障害者手帳の等級表では3級でも、障害年金の等級表では2級になるような事はよくあります。

障害者加算は、身体障害者手帳の等級表、障害年金の等級表のどちらかに該当すれば障害者加算の支給要件を満たすため、どちらかがダメだったとしてもすぐに諦めるような事はやめましょう。

障害に該当していても申請しなければ障害者加算はつかない

身体障害者手帳等を持っているだけで支給要件は満たしますが、障害者加の申請をしなければ支給されません。

そのため、後で障害者加算に該当することが判明したとしても、申請した時点からしか障害者加算はつきません。

例:平成25年11月11日から障害等級表の1級に該当していることが平成26年11月11日に判明した場合(1級地)
平成26年12月支給分から障害者加算26,750円が支給されます。
遡求金(さかのぼって支給される生活保護費)はありません。この例の場合、平成25年11月11日時点でキチンとケースワーカーに申請していれば平成25年12月支給分から
26,750円が支給されていたため、26,750円×12ヶ月分=321,000円も損している事になります。

さすがに障害等級表1級に該当するような障害の場合は、見ればわかりますが障害等級表3級の場合等は申請がなければ、該当するかどうかは、素人目にはわかりません。

そのため、本来は障害者加算が支給されるのに見逃されてしまうことが非常に多いです。

とても、勿体無いことなので障害者手帳等をもらったら、すぐに担当ケースワーカーに報告しましょう。

※福祉事務所によっては、3ヶ月程度さかのぼって支給してくれるところもあるかもしれません。
 しかし、あまり期待しない方が良いです。

精神障害者保険福祉手帳を持っている場合、障害者加算が支給される可能性があります。

精神障害者の場合、原則として障害年金1級又は2級に該当しなければ障害者加算は支給されません。

しかし、例外として精神障害者保険福祉手帳1級又は2級に該当すれば、障害年金1級又は2級に該当するかどうか不明でも暫定的に障害者加算が支給されます。

精神障害者保険福祉手帳1級又は2級を根拠に障害者加算が支給されるのは、あくまで障害年金1級又は2級に該当するかどうか判明するまでの期間のみです。

障害の程度が障害年金1級又は2級に該当するかどうかは、障害年金を申請してみなければ、わかりません。

障害年金1級又は2級に該当した場合は、原則通り障害年金1級又は2級に該当する事を根拠に障害者加算が支給されます。

この場合、支給の根拠が変わるだけで、障害者加算は、そのまま継続して支給されます。

障害年金1級又は2級に該当しなかった場合は、該当しないことが判明した日の属する月の翌月から
障害者加算の支給がなくなります。

ちなみに支給金額は精神障害者保険福祉手帳1級の場合は障害者加算の支給条件1と、2級の場合は障害者加算の支給条件2と同じ金額になります。

ただし、精神障害者保険福祉手帳の交付年月日又は更新年月日が障害の原因となった傷病の初診日から1年6月を経過していない場合は障害者加算が支給されないので注意が必要です。

まとめ


生活保護の障害者加算について、ご説明させていただきました。

上記をまとめると

  • 障害を持っている場合に生活保護費は増額される
  • 加算額は障害の程度や地域によって異なる
  • 障害者加算の条件を満たしても申請しなければ加算額はつかない
  • 身体障害だけでなく、精神障害の場合も障害者加算の対象となる
  • 何かしらの障害と認定されたら、すぐにケースワーカーに相談してみるのが大事

となります。

その他、生活保護の申請・手続き方法については、下記にまとめてありますので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

申請・手続き
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