生活保護受給者が入院すると生活に様々な影響が出ます。
良い影響ならいいのですが、残念ながら悪い影響が出ます。
そのため、入院する時の注意点をまとめました。

担当ケースワーカーも、入院時の注意点について
キチンと説明をしないと生活保護受給者自体も困りますし
クレームにつながるので気を付けましょう。

支給金額が変わります

入院期間が一ヶ月を超えた場合、毎月の生活保護の支給金額が
入院日の翌月から入院基準に変更になります。
入院基準の基本額は全国一律22,680円と決まっています。

居宅基準と比べて少ない理由は、入院中の食事代等は医療扶助から支給されるため
食事代等が必要ないからです。また光熱費も基本料金しか、かからないからです。

複数世帯の場合は片方が入院基準でも、もう片方が居宅基準であれば
支給金額にそれほど変化はありませんが、単身世帯の場合は劇的に
支給金額が減るため注意が必要です。

自己負担があります

支給金額の減額に伴い、自己負担が出る可能性があります。

自己負担とは収入>月々の支給金額となった場合に
その差額分については、医療費を本人が負担することです。

例:月々の収入が50,000円の単身世帯が入院基準になった場合
収入50,000円-支給金額22,680円=差額27,320円
この場合、27,320円を限度額として、医療費を病院に
支払わなければいけません。

特に年金収入のある単身者が入院した場合は、
自己負担が発生するケースが多いので注意です。

事前に自己負担について説明をしておかないと、
支払いの時には年金を使い切ってしまっている場合があります。

この場合、生活保護受給者自身も困りますが、
病院側からもクレームがくる可能性もあります。

そのため、特に自己負担の出る世帯については事前説明が重要です。

家賃の支給がなくなります。

単身世帯又は複数世帯でも世帯員全員が入院している場合
入院期間が6ヶ月を超えた場合で3ヶ月以内に退院見込みが
ない場合は住宅扶助の支給がなくなります。
つまり月々の家賃が払えなくなります。

※3ヶ月以内に退院する見込みがある場合は最長3ヶ月間
住宅扶助の支給が延長されます。

月々の家賃が支払えなくなるため、現在住んでいる家から
退去しなくてはなりません。

退去するのに掛かる家財処分費用については家財処分料から支出されます。
家財処分料は転居費用同様、上限金額等は決まっておらず、2~3社の見積りの中で
最も安い金額が全額支給されます。(実額支給)

単純に処分する場合は、比較的簡単なんですが、家具・家電などを
処分したくない時が問題です。

1年以内に退院する見込みがある場合は、最長12ヶ月間家財保管料が支給されます。
金額は1ヶ月13,000円です。

住宅扶助費の支給の延長も家財保管料の支給についても、どちらも退院見込みが
あるかどうかで判断するんですが、その判断は担当医に病状調査を行って判断します。

実態として、担当医も6ヶ月以上も入院している患者さんが
「いつごろ退院できる。」と明言できないので、住宅扶助費の支給期間の
延長も家財保管料についても認められないケースが多いです。

個室を利用料(差額ベット代)は全額自己負担

入院時に個室を利用した場合は差額ベット代が医療費に加算されます。

「医療に掛かるお金は全部生活保護費から出るから良いや」と
思っている生活保護受給者も多いと思いますが、差額ベット代については、
医療扶助の対象外となります。

そのため、差額ベット代については、生活保護受給者が全額自己負担しなければいけません。
例えば1日7,000円の個室に5日入院した場合、35,000円は月々の生活保護費から
捻出しなければいけません。

病院側の都合で、個室しか空いておらず、仕方なく個室を利用する場合は、
病院側が差額ベット代を負担しなければいけません。

しかし、実際のところは、差額ベット代は利用者が負担しなければいけません。

例えば、病院側から入院日を指定されて、
その日は個室しかないと言われた場合、
病院側が差額ベット代を負担する義務が発生するような気がしますよね?

しかし、病院側の理屈としては、緊急に入院が必要な場合以外は、
後日に入院をずらすことができたのに、患者側が、その日に
入院することを希望したと判断するため、
差額ベット代を請求されてしまいます。

そのため、病院側から「個室しか空いていない」と言われたときは、
その差額ベット代をどちらが負担するのかキチンと確認してから
入院の手続きを行いましょう。