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生活保護でも結婚することはできる?結婚後の生活保護はどうなる?

Q&A

Q 生活保護受給中でも結婚することはできますか?
A 生活保護受給中でも結婚することはできます。

生活保護受給中は結婚することができないのでは?と思っている人が多数いますが、実は生活保護受給中でも結婚することはできます。

生活保護受給者がしてはいけないことは?罰則などはある?
生活保護の受給を開始すると、様々な制限や義務が発生します。 例えば ・所有してはいけないものがある ・収入申告書を提出しなければいけない ・ケースワーカーによる訪問調査数ヶ月に1回ある などなど、多数あります。 一度にすべてを説明することは...

生活保護の条件として、「結婚してはいけない」なんてものはありません。

生活保護の条件はたった1つ!
生活保護は最後のセーフティネットと呼ばれており、 生活に困窮された人のための、最後の救済措置です。 生活保護とは 資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、 困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を...

生活保護を受給することで、様々な制限は確かにかかりますが、それは資産形成をしてはいけないとか、訪問調査を受けなければいけないとか、ケースワーカーの指示に従わなければいけないとかであって、その中に結婚は含まれていません。

Q 生活保護受給者の制限は?
Q 生活保護受給者の制限は? A 多少ありますが、特に生活に支障が出るほどのものはありません。 生活保護受給者が生活する上で受ける制限は 1.収入申告書を提出する。 2.訪問調査を受ける。 3.自動車・バイクに乗れない。 上記3つほどしかあ...

そのため、結婚することはもちろん可能です。

ただし、結婚することによって、世帯の状況が変わるため結婚する場合は、ケースワーカーに報告する他、様々な手続きをしなければならない点については注意が必要です。

ケースワーカーとは?仕事内容は?
生活保護受給者には、必ずケースワーカー(CW)と言う担当の人がつきますが、このケースワーカーとは、そもそも何者なのか?どういう仕事をするのか?よくわからないと思います。 そこで、このページでは ケースワーカーはどうい人なのか? 仕事内容は?...
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生活保護受給者同士で結婚する場合

結婚すると、どちらかの世帯が、もう一方の世帯に転入するよう指示されます。

なぜなら結婚した以上、社会通念上同居する方が望ましく、また生活保護費の支給金額もそれぞれの世帯で支給するよりも少なくて済むからです。

例:月々の生活保護費が10万円の世帯Aと世帯Bが結婚して同居した場合
結婚して同居する前の生活保護費の支給金額は
世帯A10万円+世帯B10万円=合計20万円
結婚して世帯Bが世帯Aに転入した後の生活保護費の支給金額は
世帯A(世帯B転入済)15万円=合計15万円
20万円-15万円=5万円
この場合、生活保護費の支給金額が5万円少なくて済みます。

世帯が同じになることで、支給金額も一本化されて減額しますが、同様に家賃や光熱費等の支出も一本化されて減額するため、月々の生活費自体は、大して変わりはありません。

生活保護の電気代等の光熱費は無料になったり減免の対象になる?
生活保護の受給が開始されると、様々なものが無料になったり、減免の対象となったりします。 では、どういうものが生活保護になると無料・減免になるのでしょうか? いわゆるライフラインと言われる電気・ガス・水道はすべて無料・減免の対象になるのでしょ...

ただし、結婚する場合は、離婚する場合と異なり、引越し費用が認められません。

生活保護は引っ越し費用が出る?金額は?敷金・礼金等はどうなる?
「生活保護受給者は引っ越しができない」と勘違いしている方が多数いますが、そんな事はありません。 実は、生活保護受給者でも引っ越しをする事はできます。 しかも、引っ越しができるどころか、ホームレスなど安定した住居のない場合や転居が必要と認めら...

生活保護費から引越し費用を支給してもらうには、全部で18個ある条件のうち、どれか一つを満たさなければいけませんが、結婚だけでは、その条件を満たさないため、支給されません。

生活保護受給中に引越しをしたい時はどうしたら良いの?
「家の老朽化が激しい」「近隣住民とのトラブルが絶えない」等、 様々な理由で引っ越しをしたい!! でも生活保護受給中に引っ越しなんてできるの?と 疑問に思っている方が多いのではないでしょうか? このページでは、そもそも引っ越しができるのかどう...

一応転居費用を出してもらう方法として、敷金・礼金の戻り世帯変更に伴う生活保護費の過払金返還免除してもらうなど、引越し費用の一部を別の形で支給してもらうことは可能です。

しかし、それらは担当ケースワーカーの判断に依りますので基本的には自分で支出すると思っていた方が良いです。

生活保護受給者と生活保護受給者ではない人が結婚する場合

生活保護は世帯で認定するため、片方は受給して、片方は受給しないなんて言うことは許されません。

結婚後、全員生活保護をやめるか、全員生活保護を受給するかのどちらかしかありません。

結婚後に生活保護をやめる場合


はじめに、結婚して生活保護をやめる場合は辞退届を提出する必要があります。

なぜなら生活保護の申請がないと現在生活保護受給中ではない方の給料収入等がわからず、保護の要件を満たすかどうかがわからないからです。

生活保護の最低生活費とはいくら?最低生活費の計算方法は?
よく生活保護制度の中で、「最低生活費」と言う単語を聞くと思います。 それもそのはず、生活保護の条件が「世帯の収入が最低生活費以下であること」なので、最低生活費が非常に重要な指標となります。 しかし、ケースワークの現場でも、実際によく使う言葉...

結婚したからと言って、ケースワーカーの職権で勝手に生活保護を廃止にすることはできません。

なお、廃止日によっては、返還金が発生するため、廃止日をいつにするかについては、担当ケースワーカーとよく話し合いましょう。

生活保護法第63条返還金と第78条徴収金の違いとは?
福祉事務所は本来支給する金額よりも多くの生活保護費を支給してしまった場合に、 生活保護法第63条返還金又は生活保護法第78条徴収金を根拠に 生活保護者から返還又は徴収することができます。 返還金も徴収金も生活保護受給者から生活保護費を返しも...

結婚後も生活保護を続ける場合


次に、結婚後も生活保護を受給する場合は、現在生活保護を受給していない方が新たに生活保護の申請をする必要があります。

※現在生活保護受給中の世帯に入るため、厳密に言うと生活保護の変更申請となります。ただし、申請内容や申請から決定までの流れは、新規の申請と全く一緒です。

生活保護の申請から決定・却下までの流れ・必要書類・申請時の注意点
生活保護を受給したいと思うけど、 ・どこに申請したら良いの? ・申請に必要なものは? ・申請してから、お金がもらえるまで、どれくらいかかるの? 等、気になりますよね? それらの疑問に、このページではズバリお答えします。

そのため、約1ヶ月の間、金融機関調査扶養義務調査訪問調査等の各種調査が行われて生活保護の条件を満たすかどうか検討されます。

当然、結婚する人に最低生活費以上の給料収入がある場合や多額の貯金があり、調査の結果、生活保護を受けなくても生活ができる見込みがある場合は、生活保護は廃止となります。

Q 「生活保護の廃止」「生活保護の停止」「支給なし」って違うの?
Q  「生活保護の廃止」「生活保護の停止」「支給なし」って違うの? A  どれも月々の生活保護費の支給はありませんが全く違います。 毎月1日の生活保護費の支給がないところは共通していますが 「生活保護の廃止」「生活保護の停止」「支給なし」で...

仮に給料収入や貯金があっても、最低生活費以下であれば生活保護を継続して受給することができるので、ご安心ください。

生活保護は働きながらでも受給できるの?仕事で得た収入の取り扱いは?
「生活保護を受けながら仕事はできない!」 「生活保護受給中は働いたら駄目!」 「働きだしたら生活保護がすぐに廃止させられる!」 と言ったデマを時々信じている方がいらっしゃいますが、それらはハッキリ言って嘘です。 生活保護を受けながら仕事はで...
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まとめ

生活保護受給中の方が結婚する場合は、様々な手続きをしなければいけません。

だからと言って面倒だからと黙っている場合は、不正受給となり、最悪生活保護の廃止となるため、必ず申告しましょう。

生活保護の不正受給とは?不正受給の対策や対応はどうしてる?
生活保護は皆さんが払っている税金を原資としています。 そのため、生活保護の不正受給は悪いことだ!生活保護費を不正受給するなんて許せない!と言う声を市民の方から、よく頂きますが、そもそも不正受給とは何なのか?詳しくご存知でしょうか? 実は一般...
Q 不正受給が発覚した場合の取扱いは?
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結婚だけでなく、内縁の妻、内縁の夫のように同居する場合も同様の手続きが必要なので、その点も注意が必要です。

生活保護は同居人がいる場合の取扱いはどうなる?世帯分離とは?
生活保護は親や子供と暮らしている場合は、当然一緒に生活保護を受給することになるだろうと想像できますが、それが例えば友人・知人とシェアハウスを利用しているなど、同居人がいる場合はどうなるのでしょうか? 同居人がいる場合は、同居人全員が生活保護...

また、結婚することによって、今後の生活保護の金額等にも変化が起きます。

特に生活保護受給者同士が結婚する場合は、タイミングが悪いと返還金等も請求される可能性もあります。

そのため、結婚する場合は、必ず事前に担当ケースワーカーと、どういうタイミングで手続きを行うのがベストなのか相談しましょう。

結婚後についてですが、妊娠、出産する可能性があります。

生活保護受給者が妊娠・出産した場合は、妊婦加算、産婦加算、児童養育加算がつきますし、生活扶助費の金額も増額されます。

妊婦加算
妊婦加算の要件や金額等について詳しく説明しています。
産婦加算
産婦加算の要件や金額等について詳しく説明しています。
児童養育加算
児童養育加算の要件や金額等について詳しく説明しています。

そのため、世帯に変化が起きそうな時は事前に必ず担当ケースワーカーに相談しましょう。

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