平成26年1月1日から生活保護法が改正されて
ジェネリック(後発)医薬品の使用促進が法律上明確化されました。

趣旨

医療全体でジェネリック(後発)医薬品の使用促進に取り組む中、健康保険や国民健康保険等の医療保険に
比べて、生活保護におけるジェネリック(後発)医薬品の使用割合は

生活保護 医療保険
平成22年  7.0%  7.9%
平成23年  7.5%  8.5%
平成24年  8.4%  9.8%

となっており、医療保険と比べて生活保護の使用割合が低いです。

平成20年度の予算ベースで見てみると生活保護費の総額2兆6,225億円のうち1兆3,063億円が医療扶助費です。
つまり生活保護費全体のうち医療扶助費が約半分を占めています。

この医療扶助費を少しでも抑えるために価格の安いジェネリック(後発)医薬品の使用を促すように
生活保護法第34条3項で定められました。

先発医薬品とジェネリック(後発)医薬品の違い

ジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、先発医薬品と同一の有効成分を同一量含み、同一経路から
投与する製剤で、効能・効果、用法・用量が原則的に同一であり、先発医薬品と同等の臨床効果・作用が
得られる医薬品をいいます。

つまり、品質的には先発医薬品とジェネリック(後発)医薬品に違いはありません。
先発医薬品と比べてジェネリック(後発)医薬品の方が研究費用がかかっていない分、薬価が安いです。

制定の内容

①薬局は、医師がジェネリック(後発)医薬品の使用が可能であると判断した処方せん(一般名処方を含む)を
  持参した受給者に対して、ジェネリック(後発)医薬品について説明した上で、
  原則としてジェネリック(後発)医薬品を調剤する。

②先発医薬品を希望する受給者に対しては、先発医薬品を一旦調剤した上で、必要に応じて、福祉事務所が
  引き続きジェネリック(後発)医薬品の使用を促していく。

これは先発医薬品の使用を禁止しているものではありません。

法律の文言もあくまで
「被保護者に対し、可能な限りジェネリック(後発)医薬品の使用を促すことにより
その給付を行うよう努めるものとする。」
とあるように
「必ずジェネリック(後発)医薬品を使用しなければならない。」
ではありません。

もちろんジェネリック(後発)医薬品の使用が可能なのにも関わらず先発医薬品を使用し続けた場合
口頭・文書指導を受ける可能性はあると思います。

ただ、この指導指示に従わないことを理由に生活保護を廃止することは難しいと思います。

個人的な感想

わざわざ法律で定める必要があるのか?と言う意見もあると思いますが
ジェネリック(後発)医薬品の利用を促すには、法律で定めるしか方法はないと思います。

なぜなら生活保護受給者は自己負担がないため、ジェネリック(後発)医薬品を
利用するインセンティブが働きません。

結果、上記のデータのように医療保険と比べて生活保護のジェネリック(後発)医薬品の使用頻度は
少ないのだと思います。

強制力はないにしても、生活保護受給者ではない人も加入している医療保険から通知が来るように、
生活保護受給者に対して医療費削減に向けて「ジェネリック(後発)医薬品を利用しましょう」と
意識付けができることが大きいと思います。

生活保護に限らず高齢化により医療費の増加が問題となっています。
今後も高齢化は続くため、より一層医療費の増加は予想されます。

たかが数億円の医療費削減にしかならないかもしれませんが、私は必要な法律改正だと思います。