「名古屋市で生活保護を申請したいが、いくらもらえる?」「どこの窓口に行けばいい?」「自分は受給できる?」名古屋市で生活に困窮し、生活保護を検討している方が最も知りたい情報をこの記事で一挙に解説します。
名古屋市は政令指定都市に指定されているため、支給される金額は愛知県の中で最も高額です。 単身世帯(20〜40歳)では、生活扶助約76,310円、住宅扶助最大37,000円で、合計約113,310円程度が標準的な支給額となっています。
生活保護を必要とする可能性はどなたにもあるものですので、ためらわずにご相談ください。また、生活保護の申請は国民の権利です。
本記事では、名古屋市の生活保護の支給額(世帯別)、受給条件、申請窓口の場所、手続きの流れ、さらには名古屋市独自の就労支援まで、公式情報と最新データに基づいて網羅的に解説します。
この記事でわかること
- 名古屋市の生活保護の2025年最新支給額(世帯別・年齢別)
- 名古屋市の住宅扶助の上限額
- 受給できる4つの条件
- 名古屋市16区の申請窓口一覧
- 申請から受給開始までの流れ(5ステップ)
- 名古屋市の就労支援プログラム
名古屋市の生活保護の支給額(2026年最新)

名古屋市は愛知県内で最高水準
名古屋市は愛知県の中で「1級地-1」に分類されており、愛知県内で最も高い支給基準が適用されます。

これは、名古屋市の物価・家賃相場が県内で最も高いことを考慮したものです。同じ愛知県内でも、一宮市・岡崎市(1級地-2)、春日井市・豊橋市(2級地-1)、北名古屋市(2級地-2)などより支給額が高くなります。
単身世帯の支給額
名古屋市の単身世帯(20〜40歳)では、2025年の基準で生活扶助基準額が月額約76,310円、住宅扶助の上限額37,000円を加えると、月額約113,310円が標準的な支給額となります。

年齢別の生活扶助の目安(単身世帯)
| 年齢層 | 生活扶助(目安) | 住宅扶助(上限) | 合計(目安) |
|---|---|---|---|
| 20〜40歳 | 約76,310円 | 37,000円 | 約113,310円 |
| 41〜59歳 | 約74,000円 | 37,000円 | 約111,000円 |
| 60〜69歳 | 約72,000円 | 37,000円 | 約109,000円 |
| 70歳以上 | 約70,000円 | 37,000円 | 約107,000円 |
※金額は概算です。実際の支給額はケースにより異なります。


なお、冬季(11〜3月)には暖房費などに対応するため、生活扶助に冬季加算として2,630円が加わります。

複数人世帯の支給額
2人世帯(例:夫婦)
- 生活扶助:約105,000円〜115,000円
- 住宅扶助:上限44,000円(2人世帯)
- 合計目安:約149,000円〜159,000円
3人世帯(例:夫婦と子ども1人)
- 生活扶助:約130,000円〜145,000円
- 住宅扶助:上限48,000円(3人以上は一律)
- 合計目安:約178,000円〜193,000円
なお、住宅扶助の上限額は「3人以上の世帯」で一律48,000円と定められており、家族が増えても上限は変わりません。そのため、4人・5人世帯の場合は、広さや間取りの条件を満たす住まいをこの金額内で見つけるのが難しくなることがあります。

住宅扶助の上限額まとめ
名古屋市の住宅扶助の上限額は世帯人数により、単身世帯37,000円、2人世帯44,000円、3人以上の世帯で48,000円(または48,800円)が設定されています。

現在の家賃が上限を超えている場合 現在の家賃が上限額を超えている場合は転居指導が行われる場合があります。ただし、転居により生活環境が著しく悪化する場合や、高齢者・障害者で転居が困難な場合は例外的に認められることがあります。


加算制度——該当すればさらに支給額が増える
特定の条件を満たす世帯には、基本額に上乗せして加算が支給されます。
母子加算(ひとり親世帯) 父子・母子のひとり親世帯が対象。子ども1人の場合、約21,000円〜23,000円/月が加算されます。

障害者加算 障害者手帳を保有する方が対象。
- 1〜2級:約26,000円/月
- 3級:約17,000円/月

児童養育加算 中学生以下の子どもがいる世帯に支給。
- 3歳未満:15,000円/月
- 3歳〜中学生:10,000円/月

冬季加算(11〜3月) 名古屋市は暖房費が必要な地域として、冬季加算2,630円が毎月上乗せされます。

名古屋市で生活保護を受けるための4つの条件

名古屋市では、国の基準に基づき、年齢や世帯人数などに応じた最低生活費が定められており、その額を下回る収入しかない場合に生活保護を受給できます。

条件1:収入が最低生活費を下回っている
最も重要な条件です。 世帯全員の収入(給料、年金、仕送り、各種手当など)を合計し、名古屋市が定める最低生活費を下回っている場合に対象となります。

例えば、単身者の方であれば113,310円が支給額ですので、それ以下の収入しかなければ名古屋市で生活保護を受給できます。
「差額支給」の仕組み 仮に月収が5万円ある場合、最低生活費との差額(約63,310円)が保護費として支給されます。


条件2:活用できる資産がない(または少ない)
対象となる資産 預貯金、不動産、生命保険の解約返戻金、自動車などが対象です。
ただし
- 生活に必要な最低限の家具・家電は保有可
- 生活の本拠となる持ち家は、一定条件で保有が認められる
- 障害の方が通院に使う自動車は条件付きで保有可
持ち家がある場合でも、住宅が生活の本拠地であり、売却や賃貸が現実的でないと判断される場合には、持ち家の保有が認められるケースもあります。


条件3:能力をすべて活用している(就労努力)
働ける状態にある場合は、求職活動を行っていること、または働いていることが前提です。
ただし、以下の場合は就労が求められません。
- 病気・障害で働けない
- 高齢で就労が困難
- 乳幼児の育児中でひとり親の場合


条件4:扶養義務者からの援助が受けられない
3親等以内の親族(親・子・兄弟姉妹など)が扶養できるかどうか確認されます(「扶養照会」)。


重要な点:扶養照会は強制ではない 扶養照会はあくまで確認のためのもので、「援助できない」という返答や返答がない場合でも生活保護は受けられます。特に親族とトラブルがあった場合などは、扶養照会なしで受給できることもあります。
DV被害、虐待歴、長年音信不通などの事情がある場合、扶養照会が省略されることが厚生労働省の通知で明確化されています(2021年改善)。

名古屋市の生活保護 申請窓口一覧(16区)
名古屋市で生活保護を申請する場合、各区にある福祉事務所が窓口になります。名古屋市には全部で22カ所の福祉事務所(区役所・支所)があります。
生活保護は、申請によって行われます。お住まいの区の区役所保健福祉センター福祉部民生子ども課(支所管内にお住まいの方は、支所区民福祉課)にご相談ください。
各区の窓口と連絡先
各区に設置されており、平日8時45分から17時15分まで受付しています。事前の電話相談も可能です。
| 区名 | 窓口 |
|---|---|
| 千種区 | 千種区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 東区 | 東区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 北区 | 北区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 西区 | 西区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 中村区 | 中村区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 中区 | 中区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 昭和区 | 昭和区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 瑞穂区 | 瑞穂区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 熱田区 | 熱田区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 中川区 | 中川区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 港区 | 港区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 南区 | 南区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 守山区 | 守山区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 緑区 | 緑区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 名東区 | 名東区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
| 天白区 | 天白区役所 保健福祉センター 民生子ども課 |
各区役所の電話番号は名古屋市公式サイト(city.nagoya.jp)でご確認ください。
受付時間
- 平日:8:45〜17:15
- 土日祝・年末年始:休み
緊急の場合 夜間・休日は、名古屋市緊急福祉相談窓口(各区役所の緊急連絡先)にご相談ください。
名古屋市での生活保護 申請から受給開始までの流れ(5ステップ)

ステップ1:区役所への相談
お住まいの区の区役所に行き、「生活保護の申請をしたい」と明確に伝えます。
持っていくもの(なくても申請可能)
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証など)
- 通帳(全口座)
- 賃貸契約書
- 収入証明(給与明細、年金通知書など)
「相談」と「申請」は別物 「話を聞きたい」という相談だけでは申請になりません。「申請したい」と明確に伝えることが重要です。


申請を断られたら 法律上、申請を拒否することはできません。「申請書をください」と求め、それでも断られる場合は法テラスに相談しましょう。


ステップ2:申請書の記入・提出
申請書に必要事項を記入して提出します。ケースワーカーが記入をサポートしてくれます。
この日が「申請日」 申請書を提出した日が申請日となり、この日から保護費の支給対象となります(遡及支給)。
ステップ3:調査(家庭訪問・資産調査)
申請後、ケースワーカーが自宅を訪問し、生活状況を確認します。

調査の内容
- 居住実態の確認
- 資産状況の確認(金融機関への照会)
- 収入状況の確認(勤務先・年金事務所への照会)
- 健康状態の確認(必要に応じて)
家庭訪問の時期 申請から数日〜1週間程度で訪問されることが多いです。

ステップ4:保護の決定
申請の受理は原則14日以内と定められています。ホームレスの方など状況が緊迫している方から優先的に受理されます。

決定の通知 「保護開始決定通知書」または「保護申請却下通知書」が郵送されます。
却下された場合 生活保護の申請が却下された場合でも、「行政不服審査法」に基づいて名古屋市長などを審査庁とする「審査請求」を行うことが可能です。決定を知った日から3か月以内に申し立てが必要です。
ステップ5:受給開始と支給日
名古屋市の支給日 名古屋市では1日(毎月1日)が生活保護の支給日となっています。

初回は申請日から決定日までの日割り計算で支給されます。

支給方法 口座振込が原則です。銀行口座がない場合は、区役所窓口での現金支給となります。

名古屋市での受給後の義務と生活支援

受給者の義務
収入申告 生活保護受給中は、収入の状況を原則として毎月申告します。
申告が必要なもの:給与・アルバイト収入、年金、仕送り、各種手当など

ケースワーカーとの定期面談 世帯の状況に応じて、福祉事務所のケースワーカーが年数回の世帯訪問を行います。
名古屋市の就労支援
名古屋市は就労支援にも力を入れており、生活保護を受けながら自立に向けたサポートも受けられます。一時的な支援から自立へのステップアップまで、しっかりとした体制が整っています。
名古屋市の主な就労支援
- 就労支援員との面談:就労意欲のある方に、求職活動を支援
- ハローワーク連携:ケースワーカーとハローワークが連携した就職支援
- 資格取得支援(生業扶助):就職に必要な技能習得の費用を支給
- 仕事・暮らし自立サポートセンター:就職・生活全般の相談窓口(名古屋市内3か所)

就労自立給付金 就労により保護廃止となった場合、最大10万円程度の就労自立給付金が支給されます。

名古屋市の生活保護に関するよくある質問(Q&A)

Q1: 名古屋市に住んでいないと申請できませんか?
A: 原則として、現在住んでいる(居住地がある)市区町村で申請します。住民票が名古屋市にあれば名古屋市で申請します。住所がない場合(ホームレス)は、現在いる場所を管轄する区の窓口で申請できます。
Q2: 愛知県内の他の市から名古屋市に引っ越した場合、すぐに申請できますか?
A: はい、転居後に名古屋市内に住所を移し、居住実態があれば申請できます。名古屋市は1級地-1で愛知県内最高水準の支給額となるため、支給額が変わる可能性があります。
Q3: 仕事はしているが収入が少ない場合、申請できますか?
A: はい、働いていても収入が最低生活費を下回れば申請できます。収入と最低生活費の差額が支給されます。また、就労収入には基礎控除があるため、働いた方が総手取りが増えます。

Q4: 名古屋市の支給日(1日)に引き落としがある場合、どうすればいいですか?
A: 受給開始後、ケースワーカーと支払い計画を相談してください。1日に支給されるため、同日の引き落としは問題ない場合がほとんどですが、残高管理に気をつけましょう。
Q5: 自動車を持っていると申請できませんか?
A: 原則として、自動車は資産として処分が求められます。ただし、障害や地域の交通事情(バスがない地域など)で通院・通勤に必要な場合は、例外的に保有が認められることがあります。ケースワーカーに相談してください。

Q6: 借金があっても生活保護を申請できますか?
A: はい、借金があっても申請できます。ただし、生活保護費で借金を返済することはできません。借金がある場合は、法テラスで法律相談を受け、債務整理と生活保護の申請を並行して進めることが推奨されます。

Q7: 名古屋市の家賃が住宅扶助の上限(3万7,000円)を超えています。引っ越す必要がありますか?
A: 超過分は自己負担となり、生活費が圧迫されます。長期的には住宅扶助の範囲内の物件への転居を指導される可能性があります。ただし、高齢者・障害者・子どもがいるなど、特別な事情がある場合は例外が認められることがあります。まずケースワーカーに相談してください。

Q8: 申請が不安で1人では行けません。支援してもらえますか?
A: 支援団体による同行サービスがあります。名古屋市内のNPO法人や生活保護支援団体に相談すると、申請に同行してもらえます。また、法テラスでも相談できます。一人で抱え込まずに相談してください。
まとめ:名古屋市は愛知県内最高水準——ためらわずに相談を

本記事の重要なポイントをまとめます。
支給額(2025年度・名古屋市)
| 世帯 | 生活扶助(目安) | 住宅扶助(上限) | 合計目安 |
|---|---|---|---|
| 単身(20〜40歳) | 約76,310円 | 37,000円 | 約113,310円 |
| 2人世帯 | 約105,000〜115,000円 | 44,000円 | 約149,000〜159,000円 |
| 3人以上世帯 | 約130,000〜145,000円 | 48,000円 | 約178,000〜193,000円 |
| 冬季加算(11〜3月) | +2,630円 | — | 加算あり |
受給の4条件
- 収入が最低生活費を下回っている
- 活用できる資産がない(または少ない)
- 就労能力を活用している(または就労困難な事情がある)
- 扶養義務者の援助を受けられない(扶養照会は強制ではない)
申請窓口
- お住まいの区役所 保健福祉センター 福祉部民生子ども課
- 平日 8:45〜17:15
- 名古屋市は16区に22か所の窓口がある
申請の流れ(5ステップ)
- 区役所への相談・申請
- 申請書の記入・提出
- 調査(家庭訪問・資産調査)
- 保護の決定(原則14日以内)
- 受給開始(支給日:毎月1日)
名古屋市の特徴
- 愛知県内最高水準(1級地-1)の支給額
- 全16区・22か所の窓口で相談しやすい環境
- 就労支援・仕事・暮らし自立サポートセンターによる自立支援体制
最後に
生活に困ったとき、生活保護はあなたを守るためのセーフティネットです。「自分なんかが申請してもいいのか」と思わず、ためらわずに区役所の窓口に相談してください。
住んでいる区の区役所がわからない場合は、名古屋市総合コールセンターや、法テラス愛知にお問い合わせください。

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