生活保護とはのページで説明しているとおり生活保護は全ての国民に対して
その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を補償することを
目的としています。

もしも最低限度の生活が補償されるのであれば、ホームレスはいないはずです。
しかし、現実は生活保護法で最低限度の生活を補償しているのにも関わらず
ホームレスがいます。

このページではホームレスは生活保護を受けることができるのか、
そしてなぜホームレスがいなくならないのかについて説明します。

ホームレスでも生活保護を受けることができる

生活保護は国民の最低限度の生活を補償しています。
そのため、ホームレスであっても生活保護を受けることはできます。

あれ?生活保護を申請するには住所が必要なのでは?と思うかもしれません。
確かに生活保護法第24条で生活保護の申請には住所が必要と明記されています。
(要保護者の住所地で生活保護を実施することを住所地保護と言います。)

しかし、ホームレスの場合は、特別の事情があると認められるため、申請時に住所の記載がなくても
申請するこができます。
(住所地がない場合でも現状保護が必要と認められ、生活保護を実施することを現状保護と言います。)

申請場所

申請方法のページにあるように生活保護の申請場所は、通常お住まいの地域です。
ホームレスのように住所地がない場合は、どこで申請すれば良いのか。

結論から言うと、どこで申請しても構いません。
もし住みたい市町村があるのであれば、

その市町村を管轄する福祉事務所に申請することをオススメします。

ただし申請時に注意が必要です。

福祉事務所の立場からすると、新規の申請があれば、それだけ仕事も歳出も増えてしまうため
できるだけ別の福祉事務所で生活保護を申請してもらいたいのが本音です。

そのため申請する場合は、「何が何でもココで生活保護を受給したい」!と
強く訴える必要があります。

なぜホームレスをたらい回しにするんだ!?と憤る方もいるかもしれませんが
ケースワーカー不足のページにあるように、現状ケースワーカーは不足しています。

また、生活保護世帯が増えることで生活保護費に掛ける予算も増えます。

大体1世帯増えるだけで、少なくても年間1千万円程度は歳出が増えます。
医療費が高額なため。)

国の補助金もあるため、単純に1千万円分サービスが減るわけではありませんが、
その他の住民サービスに掛ける予算は確実に減るため、
福祉事務所(市町村)も必死です。

ちなみに…
かなり細かい話ですが、住所地が決まるまでは都道府県の予算で生活保護費を支給します。
そのため、当初は福祉事務所(市町村)からの支出はありません。

しかし、その後は申請した福祉事務所の管轄内で住所地を置き、
その福祉事務所(市町村)の予算で生活保護費を支給するようになります。

申請後の流れ


まず救護施設に入所することを検討します。

救護施設とは(生活保護法第38条)
救護施設は、身体上又は精神上著しい障害があるために日常生活を営むことが
困難な要保護者を入所させて、生活扶助を行うことを目的とする施設とする。

生活保護法第38条を見る限りは障害がなければ入れないように思えますが、
他の障害者福祉施設と異なり障害の種類によって対象が規定されていないため、
障害のある人に限らずアルコール依存症の方や
ホームレスの方等も入所することができます。

ここで生活のリズムを作ったり、集団生活をさせることで社会復帰を目指します。

もし救護施設に空きがないような場合や、救護施設側から入所を断られた場合は
アパート等を探すことになります。

転居費用は福祉事務所から支給されるため、お金については心配ありません。
詳しくは転居費用(引越し代・敷金等)引越しをしたい時はどうしたら良いの?のページを見てください。

ただし、住む場所については自身で探す必要があります。
(ケースワーカーが住む場所を強制できないため)
また家を借りる時の連帯保証人も自身で探す必要があります。

そこは注意が必要です。

なぜホームレスはいなくならないのか

生活保護を受給できるのに、なぜホームレスはいなくならないのか?
それは、以下の3つの原因があるからです!!

理由その1:申請できることを知らない。

やはり一番の原因はホームレスの方自身が生活保護制度について知らないことにあると思います。
生活保護に限りませんが、公的サービスの大半は申請主義です。

そのため、申請しなければ生活保護も当然受給することはできません。

年に一度各福祉事務所ではホームレスを捜索し、生活保護制度について説明しています。
しかし、あまり効果は出ていないようです。

理由その2:申請途中で放棄する。

先程も述べた事情により、何かと理由をつけては、
別の福祉事務所で申請するよう勧められます。

つまり、たらい回しにされます。

例:A市で生まれ育ち、B市で生活していて、C市に親族が住んでいるホームレスの場合
A市の福祉事務所では「今生活しているB市やで申請されてはどうですか?」
B市の福祉事務所では「親族が近くにいるC市で申請されてはどうですか?」
C市の福祉事務所では「生まれ育ったA市で申請されてはどうですか?」
と勧められます。

最終的には本人の意思で、どこで申請するか選べますが、相談に行く度に
他の福祉事務所を勧められるため嫌になり、申請途中で放棄していします。

ようやく申請書を提出する段階に進んでも、
次は、各種書類の準備が必要です。

基本的にはサインのみで済む書類もあるんですが枚数が多く、
中には資産や親族等についても記入の必要がある書類もあります。

その手続きを面倒だと思い、申請書一式だけもらって申請しない場合も多々あります。

理由その3:ホームレス生活に戻りたい。

そんなことあるのか?と思うかもしれませんが生活保護の受給まで至っても
生活保護を辞めて、ホームレスに戻る事が多々あります。

救護施設に入った場合は、生活を管理されるためホームレスに戻りたいと思うのも
多少わかる部分もあります。

しかし、アパート等を借りて一人暮らしを始めた場合でも、
そこには住まずに生活保護受給前と同様に外で寝泊まりします。

なぜかは、わかりませんが、
ホームレス生活が長ければ長いほど、その傾向が強いです。

もちろん、そのような状態であれば、担当ケースワーカーから指導指示をされ、
生活保護を辞退するか、指導指示に従わない事を理由に廃止となります。

まとめ


ホームレスの方でも、生活保護は受給できます!!

ただ、本人が望まなければ、福祉事務所は、
何も手助けすることができません。

「今の生活をどうにかしたい!!」と思うのであれば、
とりあえず最寄りの福祉事務所に相談に行きましょう。

いきなり福祉事務所ちょっと…
と言う方は、周りの方に頼るのも良いと思います。

ただ…道端で突然話しかけられた場合等は、
貧困ビジネスの可能性もあります。

貧困ビジネスには、引っかからないように気をつけましょう。