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生活保護受給者とは?制度の仕組み・受給条件・生活実態・誤解まで徹底解説【元ケースワーカーが解説】

Q&A

「生活保護受給者」と聞くと、あなたはどんなイメージを持つでしょうか。

  • 働かない人
  • 高齢者
  • 不正受給者
  • 怠け者

このようなイメージを持つ人は少なくありません。

しかし、元ケースワーカーとして断言します。

生活保護受給者は「特別な人」ではなく、誰でもなり得る存在です。

病気、事故、失業、離婚、DV、高齢、障害等、こうした人生の不測の事態により、生活が困窮するのは誰にでも起こりえます。

この記事では、

  • 生活保護受給者とは何か
  • 受給の条件
  • 生活保護受給者の実態
  • 生活保護の支給額
  • 生活保護受給者に対する誤解
  • 生活保護の問題点
  • 今後の課題

について、徹底的に解説します。

生活保護制度を理解することで、偏見を減らし、必要な人が必要な支援を受けられる社会に近づけると信じています。

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  1. 生活保護受給者とは?制度の基本と定義
  2. 生活保護を受けられる条件
    1. ① 資産がないこと
    2. ② 働く能力を使っても生活できないこと
    3. ③ 他の制度や扶養が使えないこと
    4. ④ 最低生活費より収入が少ないこと
  3. 生活保護受給者の内訳と特徴
  4. 生活保護受給者はどれくらいいる?
  5. 生活保護受給者の生活はどんなもの?支給額の目安
  6. 生活保護受給者がよく指摘される「誤解と偏見」
    1. 誤解①働かずにお金をもらっている
    2. 誤解②不正受給だらけ
    3. 誤解③パチンコしているから違反
    4. 誤解④生活保護受給者は楽している
  7. 生活保護受給者の生活上の制限(デメリット)
    1. ①資産が持てない
    2. ② 収入申告が必要
    3. ③転居・旅行に制限
    4. ④社会的偏見
    5. ⑤生活保護費は必要最低限
  8. 生活保護受給者は働ける?働くとどうなる?
    1. 働くと保護費は減る? → Yes
    2. 働くメリットは大きい
  9. 生活保護受給者と「扶養照会」
  10. 生活保護受給者に対する支援内容
  11. ケースワーカーが見た「生活保護受給者の本当の姿」
  12. 生活保護受給者と不正受給問題
  13. 生活保護受給者が抱える課題
    1. ①社会的偏見
    2. ②ケースワーカーの不足
    3. ③高齢化による生活保護受給者の増加
    4. ④自立支援の難しさ
  14. 生活保護受給者が安心して生活するために必要なこと
    1. ①ケースワーカーと良好な関係を築く
    2. ②無理のない範囲で就労を目指す
    3. ③制度を正しく理解して活用する
  15. まとめ:生活保護受給者は「制度を利用している市民」にすぎない

生活保護受給者とは?制度の基本と定義

生活保護受給者とは、生活保護法に基づき、「国の定める最低限度の生活を維持できないため、生活費や医療費などの支給を受けている人」のことです。

生活保護制度は、日本国憲法第25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を具体化するものとして設けられています。

つまり、生活保護受給者は「制度を利用している普通の市民」であり、後ろめたさを感じる必要はありません。

生活保護を受けられる条件

生活保護には厳格な条件があります。

次の4つが特に重要です。

① 資産がないこと

預貯金・車・保険・土地などの資産を生活費に当てられる場合は、保護は認められません。

預貯金
生活保護受給者に預貯金がある場合の取扱いについて詳しく説明しています。
生活保護の自動車の取り扱いは?自動車は処分しなければいけない?
生活保護受給者が自動車を所有している場合の取扱いについて詳しく説明しています。
生活保護を受給すると生命保険はどうなる?解約せずに継続する方法とは?
生活保護受給者が生命保険等に加入している場合の取扱いについて詳しく説明しています。
家・土地
生活保護受給者が家・土地を所有している場合の取扱いについて詳しく説明しています。

② 働く能力を使っても生活できないこと

働ける人は働く必要があります。

ただし、病気や障害、育児、年齢などの理由で働けない人も多く、その場合は保護対象です。

③ 他の制度や扶養が使えないこと

生活保護制度を受給する前に他法他施策優先の原則があります。

  • 年金
  • 傷病手当
  • 失業保険
  • 家族等、扶養義務者からの援助

など、他制度が優先です。

④ 最低生活費より収入が少ないこと

生活保護は、世帯の収入が最低生活費を下回る場合に支給されます。

【2025年版】生活保護の受給資格とは?収入基準・最低生活費の計算方法をわかりやすく解説
生活保護の受給資格は世帯状況によって異なります。このページでは具体例を挙げて受給資格について説明しています。

生活保護受給者の内訳と特徴

「生活保護受給者=働いていない人」という誤解がありますが、実際は多様です。

厚労省の統計では、受給者の理由は次の通りです。

  • 高齢で収入がない(高齢者世帯)
  • 病気・障害で働けない
  • 母子家庭・シングル家庭
  • 失業・倒産
  • DV被害者
  • ホームレス状態からの保護

「怠けているから受給している」という人は実際にはほとんどいません。

ホームレスは生活保護を受けることはできる?できない?
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生活保護受給者はどれくらいいる?

最新の統計では、 生活保護受給者は約200万人前後を推移しています。

日本の人口の約1.6%程度で、決して多いとはいえません。

日本の生活保護の特徴的なところは、

  • 高齢者の割合が増えている
  • 単身世帯が急増
  • 働きながら受給する「ワーキングプア」が増えている

ということです。

生活保護受給者の生活はどんなもの?支給額の目安

具体的にどれくらい支給されるのかを知ると、生活保護受給者の生活のイメージが掴めます。

※地域や年齢等、支給金額は条件で異なりますが、一般的な例を示します。

◯単身者(40代)
→ 約12~13万円+家賃扶助(最大5万円前後)

◯高齢者夫婦
→ 約11〜12万円+家賃扶助(6〜7万円)

◯母子家庭(母+子1人)
→ 約15〜17万円+家賃扶助
※子が学生の場合は追加で教育扶助・生業扶助の支給もあり。

このように、生活保護の支給金額は贅沢できる金額ではないが、最低限の生活は何とか維持できる程度であることが分かります。

【2025年版】生活保護の金額はいくら?支給額の仕組み・内訳・計算例を徹底解説
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生活保護受給者がよく指摘される「誤解と偏見」

生活保護には誤解が非常に多いです。
ネットで特に多い誤解をまとめ、正しい情報を示します。

誤解①働かずにお金をもらっている

確かに高齢者の方や病気、障害をお持ちの方は働くことができないため、働かずにお金をもらっているのは、ある意味正しいです。

しかし、働きながら生活保護を受給している生活保護受給者も少数ですがいます。

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また、病状調査の結果、働ける人には就労指導を行っています。

生活保護法28条による「病状調査」とは?調査の目的・内容・流れを徹底解説
生活保護を申請すると病状調査が行われます。調査内容について詳しく説明しています。
就労指導ってどんなことするの?
一昔前までは健康なのに就職できないのは、個人の責任と見なされていたため生活保護の条件を満たせず生活保護を受給することができませんでした。しかし、時代は変わり、不景気となったため就職できないことを個人だけの責任で片付けることができなくなりまし...

誤解②不正受給だらけ

生活保護の不正受給が発覚すると、マスメディア等で大体的に報道されるため、生活保護=不正受給だらけのイメージを持たれている方がいますが、実際の不正受給は全体の1〜2%程度と言われています。

生活保護の不正受給とは?不正受給の対策や対応はどうしてる?
生活保護は皆さんが払っている税金を原資としています。そのため、生活保護の不正受給は悪いことだ!生活保護費を不正受給するなんて許せない!と言う声を市民の方から、よく頂きますが、そもそも不正受給とは何なのか?詳しくご存知でしょうか?実は一般的に...

誤解③パチンコしているから違反

「生活保護受給者がパチンコをしている!不正受給だ!」と福祉事務所によく問い合わせがありますが、生活保護受給者がパチンコをすることは法律的にも制度上も禁止されていません。

生活保護受給者がパチンコをしていても何ら問題はありません。

生活保護受給者はパチンコをしても良い?法律・ルール・実態をわかりやすく解説【元ケースワーカーが解説】
結論:生活保護受給者がパチンコをしても違法ではない生活保護受給者がパチンコ・競馬・競艇などのギャンブルを行っても、法律上の罰則は一切ありません。これは誤解されやすいポイントですが、「生活保護費をパチンコに使う=違法」「パチンコをしたら生活保...

誤解④生活保護受給者は楽している

生活保護の支給金額は最低限であり、外食をしたり、お酒やタバコを吸うことなどはできますが、贅沢をすることは、ほぼ不可能です。

Q 生活保護費でお酒を購入しても良い?
Q 生活保護費でお酒を購入しても良い?A 生活保護費でお酒を購入しても問題ありません。生活保護受給中はお酒を買ったり、飲んだりしてはいけないのでは?と思っている人がいますが、生活保護受給者が生活保護費でお酒を買っても飲んでも何も問題ありませ...
Q 生活保護費でタバコを購入しても良い?
Q 生活保護費でタバコを購入しても良い?A 生活保護費でタバコを購入しても問題ありません。生活保護受給中はタバコを買ったり、吸ったりしてはいけないのでは?と思っている人がいますが、生活保護受給者が生活保護費でタバコを買っても吸っても何も問題...

生活保護受給者に対する誤解があると、本当に生活保護を必要としている人が申請をためらい、命に関わる問題が発生するため、正しく生活保護制度について理解しましょう。

生活保護受給者の生活上の制限(デメリット)

生活保護にはメリットがありますが、同時にデメリットも多いです。

生活保護のデメリットとは?受給前に必ず知っておくべき現実と注意点【元ケースワーカーが解説】
生活保護制度は、生活に困窮し、最低限度の生活ができない人を支えるための社会保障制度です。「最後のセーフティネット」として非常に重要な制度ですが、一方で生活保護にはデメリットも多く、受給後に「こんなはずじゃなかった」と戸惑う人も少なくありませ...

①資産が持てない

生活保護受給者は車・貯金・保険などを原則持つことができません。

ただし、例外はあります。

② 収入申告が必要

毎月福祉事務所に収入申告をする必要があります。

たとえ収入が一切なくても収入申告をする義務があります。

もちろん、給料や年金、扶養義務者からの援助等、何らかの収入があった場合は必ず申告しなければなりません。

生活保護における給料収入の取り扱いは?収入申告しないとどうなる?
生活保護受給中に給与収入を得た場合の取扱いについて詳しく説明しています。
生活保護は年金があっても受けられる?年金収入の取り扱いは?
生活保護受給中に年金収入を得た場合の取扱いについて詳しく説明しています。

申告しない場合は不正受給とみなされてしまい、最悪の場合、生活保護の停止・廃止になります。

Q 「生活保護の廃止」「生活保護の停止」「支給なし」って違うの?
Q  「生活保護の廃止」「生活保護の停止」「支給なし」って違うの?A  どれも月々の生活保護費の支給はありませんが全く違います。毎月1日の生活保護費の支給がないところは共通していますが「生活保護の廃止」「生活保護の停止」「支給なし」では、そ...

③転居・旅行に制限

生活保護受給中は無断で引っ越すことはできません。

生活保護は引っ越し費用が出る?金額は?敷金・礼金等はどうなる?
「生活保護受給者は引っ越しができない」と勘違いしている方が多数いますが、そんな事はありません。実は、生活保護受給者でも引っ越しをする事はできます。しかも、引っ越しができるどころか、ホームレスなど安定した住居のない場合や転居が必要と認められた...

また、旅行等、長期間、家を留守にする場合は、必ずケースワーカーに相談をする必要があります。

生活保護でも旅行はできる?実家への帰省もできない?
生活保護の受給を開始すると、様々な制限が掛かってきます。例えば自動車やバイクの所有や利用は認められていませんし、就労指導を受けたり、数ヶ月に1度訪問調査を受ける必要があります。では、旅行はどうなんでしょうか?国内旅行や海外旅行も生活保護の受...

無視して無断で転居・旅行をした場合は、居住実態なしとみなされ生活保護の廃止になる可能性があります。

④社会的偏見

生活保護受給者に対する社会的偏見は根強くあります。

基本的にケースワーカーが訪問調査をする場合等、生活保護受給者であることが近所の方にバレないように細心の注意を払いますが、どうしてもバレてしまうことはあります。

訪問調査
生活保護を申請すると訪問調査が行われます。 調査内容について詳しく説明しています。

⑤生活保護費は必要最低限

生活保護費は決して多くはありません。

娯楽や趣味に使える余裕はほぼありません。

母子家庭の場合は、教育扶助、生業扶助、各種加算等、様々な項目で生活保護費が追加されるため、比較的裕福な生活を送ることができますが、いずれは単身世帯になり、支給金額もどんどん減らされてしまうため、結局は働いた方が自由に使えるお金は圧倒的に多いです。

教育扶助とは?教育扶助の基準・金額・対象についてわかりやすく解説
教育扶助とは生活保護制度で定められている8種類の扶助の一つです。教育扶助では義務教育(小学校・中学校)にかかる給食費や教材代、交通費、部活動にかかる費用等、あらゆる費用が支給されます。このページでは、教育扶助で基準や金額、支給される項目等について、できるだけ簡単にわかりやすく解説します。
生活保護の生業扶助とは?高校進学や資格取得等の自立に向けた費用が支給される
生業扶助とは生活保護制度で定められている8種類の扶助の一つです。生業扶助では高校の学費や資格取得費など世帯の収入増加、又は自立を助長する上で必要な費用が支給されます。このページでは生業扶助で支給される項目について、わかりやすく説明しています。
母子家庭の生活保護費はいくら?働くよりも贅沢な暮らしができる?
「母子家庭の生活保護受給者はずるい!生活保護費をもらいすぎている!」等の声をよく聞きますが、実際に母子家庭だと生活保護費はいくらもらえるのでしょうか?パート・アルバイトで働くよりも生活保護をもらった方が贅沢な暮らしができるのでしょうか?また...

生活保護受給者は働ける?働くとどうなる?

生活保護受給中でも働くことは可能です。

むしろ働ける人は働くことが求められます。

働くと保護費は減る? → Yes

就労収入がある場合、最低生活費との差額だけが支給されます。

ただし、基礎控除や各種控除があり、働いた分、全額が減額されるわけではありません。

そのため、生活保護受給中でも働いた方が、自由に使えるお金は増えます。

生活保護を受けながらいくらまで働ける?稼げる収入の目安はいくら?
仕事をしていると生活保護を受給することができない、とよく勘違いされていますが、生活保護を受けながら仕事をすることはできます。しかし、そこで問題になるのが、いくらまでなら生活保護を受給しながら働くことができるのか?と言う点だと思います。そこで...

働くメリットは大きい

生活保護受給者は働くことで

  • 貯金が少しできる
  • 自立に近づく
  • 生活に張りが出る

などのメリットがあり、生活の安定につながります。

生活保護受給者と「扶養照会」

申請時に親族へ「援助できるか」確認する扶養照会があります。

生活保護の扶養照会とは?断り方や支援する場合はどうすれば良い?
生活保護の申請をすると、各種調査が実施されます。その調査の中に扶養義務調査と言うものがあり、生活保護の申請者の親族に対して扶養照会が送られます。扶養照会を送られる親族からすると、ある日突然行政から「扶養できませんか?」と書類が来るわけですか...

しかし、近年は以下のように緩和されています。

  • DV・絶縁などは照会しない
  • 援助する義務はない
  • 拒否されても生活保護は受けられる

扶養照会はあくまで「お願い」であり、親族の義務ではないことを知っておいてください。

生活保護受給者に対する支援内容

生活保護を受けると、以下の扶助が利用できます。

  • 生活扶助(生活費)
  • 住宅扶助(家賃)
  • 医療扶助(医療費0円)
  • 介護扶助
  • 生業扶助
  • 教育扶助
  • 葬祭扶助

特に医療扶助は受給者の生活を大きく支えています。

ケースワーカーが見た「生活保護受給者の本当の姿」

元ケースワーカーの経験から言えることは、生活保護受給者の多くは、困難の中で精一杯生きているということです。

  • 病気で働けない
  • 家族に頼れない
  • シングルで育児に追われる
  • 障害で仕事が難しい
  • 高齢で収入がない

こうした背景が大半です。

「怠けている人」は少数派であり、むしろ「頑張りすぎて倒れた人」が多いと感じます。

生活保護受給者と不正受給問題

不正受給はメディアで大きく取り上げられますが、実際は全体の1〜2%ほどであり、非常に少ないです。

不正受給の例は、

  • 収入を申告しない
  • 同居人を隠す
  • 資産を隠す

などで、悪質な場合は生活保護費の返還命令、徴収金、刑事罰もあります。

なお、誤解されやすいですが、パチンコは不正受給ではありません。

生活保護受給者が抱える課題

生活保護は重要な制度ですが、課題も多いです。

①社会的偏見

生活保護の申請をためらって餓死したり、犯罪に手を染めてしまうケースもあります。

②ケースワーカーの不足

ケースワーカー1人に対して100件以上を抱える自治体もあり、生活保護受給者に対する支援が十分にできていません。

ケースワーカーの持ち件数は何件が限界?80件が適正とされる理由と現場の実態
生活保護行政の現場では、ケースワーカー1人が担当する件数は本来「約80件」が適正とされています。しかし、近年は自治体の人員削減や生活保護申請の増加によって、この数字を大きく超えるケースが当たり前になりつつあります。実際には、100件以上を抱...

③高齢化による生活保護受給者の増加

年金が十分にもらえる方は良いですが、無職の期間が長い方は年金の支給がない、もしくは年金支給額が少額のため、最低限度の文化的な生活を送ることはできません。

今後、ますます高齢者の生活保護受給者は増える見込みです。

④自立支援の難しさ

生活保護受給期間が長くなれば長くなるほど、無気力になっていくケースが多々あります。

上記のとおり、ケースワーカーもいっぱいいっぱいのため、就労支援が十分にできず、自立に向けた支援がなかなかうまくできていません。

生活保護受給者が安心して生活するために必要なこと

生活を安定させるために大切なのは次の3つです。

①ケースワーカーと良好な関係を築く

ケースワーカーは様々な指導をするため、鬱陶しく感じることもあると思いますが、ケースワーカーは生活保護受給者の味方です。

困ったことがあるときはケースワーカーに相談できるように良好な関係を築いておくことが大切です。

②無理のない範囲で就労を目指す

無理に働いた結果、病気等になってしまっては本末転倒です。

少しずつ自立に向けて、就労をしましょう。

少しの収入でも基礎控除等により、自由に使えるお金が増えるため生活の余裕につながります。

③制度を正しく理解して活用する

生活保護では、様々な扶助があります。

例えば教育扶助を申請することで、生活保護受給者の子どもでも部活動に必要な道具を購入するお金や部費が支給されます。

使える扶助を知らずに使わない生活保護受給者も多いため、どういう扶助をもらうことができるのか、情報収集は重要です。

まとめ:生活保護受給者は「制度を利用している市民」にすぎない

生活保護受給者は、怠け者でも特別な人でもありません。
人生の困難を乗り越えるために、制度を利用しているだけです。

  • 高齢
  • 病気
  • 障害
  • 失業
  • 家庭のトラブル

等、生活保護を受給するようになった理由は様々ですが、誰にでも起こる可能性があります。

生活保護制度は、社会全体を支えるために必要な仕組みです。

必要なときは遠慮せず申請し、制度を正しく活用してください。

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