生活保護でもペットは飼える?ペット飼育の条件や注意点とは?

Q&A

生活が苦しくなってきたから、生活保護を申請しようと考えいてるけれど、犬や猫などのペットを飼っていたら、生活保護を受けることができないのか?生活保護の申請をしたらペットを手放すように言われてしまうのか?気になるところだと思います。

結論から言うと、生活保護でもペットを飼うことは可能です。

ただし、注意点もありますので、このページでは、生活保護でもペットを飼育できる根拠ペットを飼育するうえでの各種注意点について、詳しくご紹介します。

生活保護の条件にペットは関係ない

生活保護の条件は非常にシンプルで「世帯の収入が最低生活費以下であること」です。

生活保護の条件はたった1つ!
生活保護は最後のセーフティネットと呼ばれており、 生活に困窮された人のための、最後の救済措置です。 生活保護とは 資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、 困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度...
生活保護の最低生活費とはいくら?最低生活費の計算方法は?
よく生活保護制度の中で、「最低生活費」と言う単語を聞くと思います。 それもそのはず、生活保護の条件が「世帯の収入が最低生活費以下であること」なので、最低生活費が非常に重要な指標となります。 しかし、ケースワークの現場でも...

生活保護の条件にペットの有無は関係ないので、ペットを飼っていても生活保護を申請すること、受給すること、どちらも可能です。

生活保護の申請から決定・却下までの流れ・必要書類・申請時の注意点
生活保護を受給したいと思うけど、 ・どこに申請したら良いの? ・申請に必要なものは? ・申請してから、お金がもらえるまで、どれくらいかかるの? 等、気になりますよね? それらの疑問に、このページではズバリお答えします。

もしも、生活保護の相談に行った際に相談員から「ペットを飼うだけの余裕があるなら生活保護は受けられない」と言った回答があったのであれば、それは水際作戦です。

窓口での水際作戦
水際作戦とは保護申請しないようにする方策のことを言います。よく批判されますが申請すると調査や通知が行くため申請しないほうが良い場合があります。また、もし該当するのにもかかわらず水際作戦をとられた時の対処法についても説明しています。

水際作戦とは、本来は生活保護を受給する条件を満たす場合でも、申請させないようにすることです。

生活保護受給者が増えると、税金の支出も増えますし、ケースワーカーの仕事も増えることから、ペットを理由に生活保護を受けさせないようにする福祉事務所もあります。

水際作戦で何を言われても生活保護の申請さえしてしまえば福祉事務所は手順どおり審査をしなければならず、生活保護の条件にペットは一切関係ないので、兎にも角にも申請用紙を受けとり、生活保護の申請をすることが重要になります。

生活保護のためにペットを手放す必要はない

生活保護の条件にペットの有無が関係がなくても、受給開始後にケースワーカーからペットを手放すように指導されるのではないか?と心配される方もいるかもしれませんが、ケースワーカーにそんな権限はありません。

ケースワーカーとは?仕事内容は?
生活保護受給者には、必ずケースワーカー(CW)と言う担当の人がつきますが、このケースワーカーとは、そもそも何者なのか?どういう仕事をするのか?よくわからないと思います。 そこで、このページでは ケースワーカーはどうい人なのか? 仕...
「生活保護法」
(指導及び指示)
第二十七条 保護の実施機関は、被保護者に対して、生活の維持、向上その他保護の目的達成に必要な指導又は指示をすることができる。
2 前項の指導又は指示は、被保護者の自由を尊重し、必要の最少限度に止めなければならない。
3 第一項の規定は、被保護者の意に反して、指導又は指示を強制し得るものと解釈してはならない。

上記のとおり、生活保護法で規定されているように、生活保護で指導できることは必要の最小限度しかできません。

生活保護受給者はお酒、タバコ、ギャンブルをすることも許されていますので、当然ペットを飼うことも許されています。

Q 生活保護費でお酒を購入しても良い?
Q 生活保護費でお酒を購入しても良い? A 生活保護費でお酒を購入しても問題ありません。 生活保護受給中はお酒を買ったり、飲んだりしてはいけないのでは? と思っている人がいますが、生活保護受給者が生活保護費でお酒を 買っても飲ん...
Q 生活保護費でタバコを購入しても良い?
Q 生活保護費でタバコを購入しても良い? A 生活保護費でタバコを購入しても問題ありません。 生活保護受給中はタバコを買ったり、吸ったりしてはいけないのでは? と思っている人がいますが、生活保護受給者が生活保護費でタバコを 買っ...
生活保護受給者はパチンコ等をしても良いの?
Q 生活保護受給者はパチンコ等をしても良いの? A 何も罰則はありません。生活保護受給者はパチンコをすることが認められています。 日本国憲法第25条1項で「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」 と定め...

ケースワーカーが訪問調査に来たときに、ペットがいることがバレてしまい、「しまった!」「まずい!」みたいな顔をされる方がたまにいますが、ペットがいても、ケースワーカーは何も言いません。

訪問調査
生活保護を申請すると訪問調査が行われます。 調査内容について詳しく説明しています。

さすがに多頭飼育崩壊になるような場合は生活の維持が困難なため指導しますが、普通にペットを飼っている生活保護受給者に対して福祉事務所がとやかく言うことはありません。

ペットを理由に指導をすることが出来ないため、当然、ペットを理由に生活保護の打ち切りにあうようなこともありません。

生活保護が打ち切りになる条件とは?打ち切り後に再申請できる?
生活保護受給中でも、ある日突然、生活保護費の支給がとまる「打ち切り」になることがあります。 別途、収入や貯金等の資産があれば、突然、生活保護の支給がとまっても、すぐに生活に困ることはありませんが、生活保護費しかない場合は、打ち切られる...

そのため、ペットを飼ったまま、生活保護を受給し続けることができます。

ペットも生活保護も、どちらも諦める必要はありません。

生活保護受給中にペットを飼い始めることもできる


生活保護受給中に新たにペットを購入したり、譲り受けたりして飼い始めることも可能です。

うつ病などの精神疾患がある場合、ペットを飼うと症状が改善されることもあることから、医師からペットを飼うことを勧められることもあるそうです。

生活保護の医療扶助とは?現物給付によりタダで病院で治療を受けられる
医療扶助とは生活保護制度で定められている8種類の扶助の一つです。治療に必要なあらゆる医療が医療扶助により、タダで受けることができます(現物支給)。ただし、自己負担が発生する場合などの注意点もあるため、このページでは、医療扶助の内容・制限等について、できるだけ簡単にわかりやすく解説します。

ただし、例え医師から「ペットを飼った方が良い!」と言われたとしても、メガネ等の治療用装具とは異なり、残念ながら生活保護費からペット購入費は出ません。

生活保護で眼鏡を作る方法 申請すればタダでメガネがもらえる!
生活保護を受給中の場合、条件を満たせば毎月支給される生活保護費とは別に眼鏡の作成に掛かる費用を全額生活保護費から出してもらえます そこで、このページでは、 眼鏡を支給してもらうための条件 眼鏡の申請から支給までの手続き...

そのため、新たにペットを飼いたい場合は、生活保護費をコツコツ貯金して、ペットショップで購入するか、知人から譲り受けるしか方法がありません。

生活保護は貯金があったら受給できない?貯金の上限はいくらまで?
貯金があると生活保護を申請できない、もしくは生活保護が廃止になると勘違いされている方が多いですが、生活保護は貯金があっても受給することができます。 と言いますか、むしろ生活保護を申請する時も受給中もある程度の貯金は必要です。 ...

ローンを組んでペットを飼うこともできるのでは?と思う方もいると思いますが、生活保護受給者は原則として借金をすることができません。

生活保護受給中の借金の取扱いについて
生活が苦しい・・・生活保護を申請しようと思うんだけど 借金があっても生活保護は受けられるの? 生活保護受給中だけど、借金はできるの? このような疑問を持っている方は、多数いると 思います。 インターネットで調べてみる...

ローンが組めない理由としては、生活保護の制度上、借金が禁止されていることもありますが、ペットショップや銀行の方からしても、生活保護受給者は取り立てができないことから、ローンを組ませてくれません。

闇金業者等からは借金をすることはできますが、闇金に手を出してしまうと、最後のセーフティネットである生活保護ですら救うことができない生活を強いられることになるため、絶対に闇金業者からお金を借りてまでペットを飼おうとするのはやめましょう。

貧困ビジネスの実態
貧困ビジネスとは 貧困ビジネスとは社会的弱者を顧客として 稼ぐビジネスの総称です。 例えばゼロゼロ物件、消費者金融、ヤミ金融など 様々な種類の貧困ビジネスが存在しています。 もちろん毎月支給される生活保護費を目的...

ちなみに、生活保護費だけでペットを購入するだけのお金を貯金するのは難しいため、大抵は知人からペットを譲り受けるケースが多いです。

生活保護でも飼えるペットの種類は?

生活保護受給者がペットを飼って良いことは理解いただけたと思います。

では次に、生活保護受給者が飼って良いペットに制限はあるのでしょうか?

結論から言うと、一般世帯と同様に、法律で家庭で飼って良い動物であれば、どんなペットでも飼うことができます。

ペットと言うと、犬や猫が真っ先にイメージに浮かぶと思いますが、もちろん、生活保護でも犬や猫を飼うことは当然できます。

ハムスターやうさぎ、インコ、イグアナなどについても、特に制限はないため、生活保護受給中でも飼うことができます。

私が実際に出会ったケースで言えば、金魚やメダカ、うさぎを飼っている世帯もありましたし、すごい人だとオウムを飼っている人もいました。

このように、生活保護受給中に飼えるペットの種類についても、特に制限はなく、自由にどんな動物もペットにすることが可能です。

ペットにかかる費用は全額自己負担

生活保護でもペットを飼うことは可能ですが、ペットにかかる費用は全額自己負担です。

毎月支給される生活保護費の中にペット扶助やペット加算等はありません。

生活保護の8つの扶助とは?特性・要件・支給内容について解説
生活保護には全部で8つの扶助があります。生活保護の支給はどれも必ず、この8つの扶助のどれかに該当します。ただし、自動的にもらえるわけではなく、必ず申請が必要です。このページではそれぞれの特性・要件・内容・支給金額等についてわかりやすく解説しています。

そのため、ペットのエサ代、トイレ、予防接種・ワクチン代、その他体調が悪くなった時の病院代やクスリ代などペットに関するあらゆる費用は全て自己負担です。

健康であればエサ代等の月の出費は1万円~2万円くらいだと思いますので、毎月の生活保護費の中から賄うことができると思いますが、ペットがケガや病気になった場合の病院の治療費は保険が効かないため、かなり高額になります。

1回の通院・治療で数千円、手術などが必要であれば数万円も掛かるためペットを飼う場合は、それなりの覚悟も必要です。

ペットを言い訳に指導拒否はできない


生活保護受給者は自立に向けた取り組みをしなければいけません。

病気によって働くことができないのであれば、通院をして治療に専念しなければいけません。

若くて健康な人や、病気があっても軽労働が可能な場合は就職活動を行わなければいけません。

生活保護は20代でも受給できる?20代の場合の条件や金額、注意点等について
20代と言うと、若く健康で、これから社会に出て仕事をしていく年代でもあることから、生活保護を受給できないのでは?と思う方が多いのではないでしょうか?結論から言いますと、実は生活保護は20代でも受給することができます。しかも、病気や障害等の特

治療に専念すること、就職活動をすることは、ケースワーカーから指導指示されます。

Q 担当ケースワーカーの指導指示に従わない場合どうなりますか?
Q  担当ケースワーカーの指導指示に従わない場合どうなりますか? A  最悪の場合、生活保護の停止又は廃止になります。 生活保護法第二十七条を根拠に担当ケースワーカーは生活保護受給者に対して、 生活の維持、向上その他保護の目的達...

そして、もしも指導指示に従わない場合は、最悪の場合、生活保護の廃止となります。

Q 「生活保護の廃止」「生活保護の停止」「支給なし」って違うの?
Q  「生活保護の廃止」「生活保護の停止」「支給なし」って違うの? A  どれも月々の生活保護費の支給はありませんが全く違います。 毎月1日の生活保護費の支給がないところは共通していますが 「生活保護の廃止」「生活保護の停止」「支...

生活保護受給者の中には「ペットがいるから働けない」「家を留守にしている間にペットがケガをしたら、どう責任をとるのか?」と憤る方がいますが、ペットを理由に指導拒否することはできません。

一般世帯の中には一人暮らしでペットを飼いながら仕事をしている方もいるため、指導指示に従わなければ、手続きどおり生活保護の廃止となります。

生活保護の最低生活費は一人暮らしだといくらになる?
生活保護を申請して、受給が開始されると、最低生活費に足りない分のお金が毎月生活保護費として支給されます。 では、その生活保護費は一人暮らしだと毎月いくらもらえるのでしょうか?気になるところだと思います。 そこで、...

大家や近隣住民とのトラブルはすべて自身で解決しなければならない

ペットを飼うと
・ペット可物件ではなかった
・騒音問題
・糞尿処理問題
・ペットがイタズラをされた
・ペットが人にケガをさせてしまった

等、様々なトラブルが大家や近隣住民との間で発生する可能性があります。

これらのトラブルに関しては、福祉事務所は一切関知しません。

生活保護受給者から相談を受けても、大家さんや隣人から相談を受けても、民民間の問題のため、福祉事務所が間に入って調整したりすることは絶対にありません。

例えば生活保護受給者がペット可物件ではないアパート・マンションに住んでいるにも関わらず、黙ってペットを飼っていた場合、大家さんが福祉事務所に怒鳴り込んで来ても何もできませんし、逆にペットが理由に生活保護受給者がアパートを追い出されたとしても、ケースワーカーは何もできません。

また、ペットが誰かを傷つけてしまったり、物を壊した場合の補償等も全て生活保護受給者自身が工面して支払わなければいけません。

このようにペットに限りませんが、トラブルが発生した場合は、全て生活保護受給者自身が自己責任で解決しなければいけないため、トラブルが起きないように気をつけましょう。

まとめ

生活保護でもペットを飼育できる根拠とペットを飼育するうえでの各種注意点について、ご説明させていただきました。

上記をまとめると

  • 生活保護の条件は「世帯の収入が最低生活費以下」であることのみのため、ペットを飼っていても生活保護を受給することができる
  • ケースワーカーからペットを手放すように指導指示を受けることはない
  • ペットを理由に生活保護の打ち切りになることはない
  • 生活保護受給開始後に新たにペットを飼い始めることもできる
  • 飼えるペットの種類に制限はない
  • エサ代や病院代など、ペットに掛かる費用は、すべて自己負担しなければならない
  • 通院指導、就労指導等はペットを理由に断ることはできないため、必ず指導指示に従わなければいけない
  • ペットが人に怪我させた場合や物を壊した場合など、トラブルが発生した場合も全て自己責任で解決しなければならない

となります。

生活保護でもペットは飼えますが、ペットに掛かる費用は全額自己負担であること、ペット関連のトラブルが発生した場合も全て自己責任であること、この点だけは特に注意してください。

その他、生活保護に関する様々な疑問については、下記にまとめてありますので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

https://seikathuhogomanabou.com/category/qa/

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