昔は電子マネーと言えば交通系のICカードSuica(スイカ)、ICOCA(イコカ)、PASMO(パスモ)くらいで、用途のほとんどは電車に乗るためのものと言うイメージが強かったと思いますが、最近はペイペイをはじめ、楽天ペイ、LINEペイなど、様々な買い物で使えるようになりました。
そこで、疑問に思うのが生活保護受給者でもペイペイ等の電子マネーを使っても問題ないのか?だろうと思いますので、このページでは、生活保護受給者がペイペイ等の電子マネーを使う場合にもつあらゆる疑問や、使う場合の注意点について、詳しくご紹介したいと思います。
生活保護でもペイペイ等の電子マネーは使える
結論から言いますと、生活保護受給者でもペイペイ等の電子マネーを使うことは可能です。
電子マネーに対応している携帯電話を持っていれば利用することができます。
「えっ!?そもそも生活保護受給者ってスマホを持てるの?」と思う方もいると思いますので、ご説明しますが、生活保護受給者はスマホを持つことも購入することも可能です。
ちなみにパソコンを購入するのも大丈夫です。特に問題はありません。
生活保護受給者の所有が認められないものの代表例は所持するだけで多額の経費が掛かる自動車やバイク等です。
その他、生活用品で所有が認められていないものは、貴金属・骨董品・ピアノなど、日常生活にふさわしくないものや当該物品の普及率が当該地域の 70%に満たない物品は所有が認められません。
以前は炊飯器も普及率が低かったため所有が認められていませんでしたが、現在は認めらていますし、家具什器費の対象にも含まれています。
スマホも現在では、一般的に普及しているため、所有することが認められています。
そのため、電子マネーのアプリさえダウンロードすれば、いつでも電子マネー決済をすることが可能です。
ペイペイ等の電子マネーへの入金方法は?
ペイペイ等の電子マネーへの入金方法ですが、生活保護受給者の場合、現金もしくは銀行口座から直接引き落とされるデビットカードによる入金がメインとなると思います。
なお、クレジットカードによる入金も、もちろん可能です。
ただし、クレジットカードを持っていればの話です。
生活保護制度上、クレジットカードを使ってキャッシング(借金)をすることはNGです。
しかし、クレジットカードを使って、毎月支給される生活保護費の範囲内でお買い物をすることに関してまでは、ケースワーカーも介入しません。
そのため、クレジットカードを作ったり、使ったりすることは、福祉事務所的には特に問題はありませんが、問題があるとしたら、クレジットカードを作れるのかどうか?です。
クレジットカードを発行する会社が生活保護受給中であることを知る術はありませんが、実際問題として、生活保護受給者に返済能力はないので、審査を突破するのは、なかなか難しいと思います。
また、生活保護受給者には既に自己破産をしたことがあったり、クレジットカードのブラックリストの載ってる方もいるため、そういう方はクレジットカードでの入金は諦めて、現金またはデビットカードを利用して電子マネーに入金するしかありません。
ポイントは収入申告する必要がある?
ペイペイ等の電子マネーで商品を購入すると、そのうちの数%がポイントや電子マネーとして返ってきます。
また、キャンペーン中の場合、商品購入代金の全額がポイントや電子マネーとして戻ってくることがあります。
これらのポイントや電子マネーは現金と同様にお買い物に使うことができるため、収入として申告するべきかどうか?についてですが、買い物によって付いてくるポイントや電子マネーについては収入申告する必要はありません。
商品等の購入によるポイントや電子マネーの付与は店舗や企業の割引やサービスの一環として見られるため、収入認定しなくていい、と生活保護手帳の別冊問答集にも明記されています。
そのため、いわゆるポイ活をして、ポイントや電子マネーを貯めることも問題ありません。
他人からの送金は収入申告が必要
お買い物をしてもらうポイントや電子マネーは収入認定しませんが、他人からポイントや電子マネーが送金された場合は収入申告が必要です。
親族や友達から仕送りやプレゼントとしてポイントや電子マネーを受け取った場合は、現金でもらう仕送り等と同じ取扱いとなるため、全額収入認定となります。
となり、本来であれば、毎月、最低生活費の11万円が支給されますが、仕送りのあった月は仕送り分が全額収入認定されて支給金額から減額されてしまいます。
なお、他人からポイントや電子マネーをもらった場合でも、少額で割り勘等によるものであれば、収入申告する必要はありません。
例えば、ファミレスで食事をして、代表して支払った際に友人から現金ではなくペイペイ等の電子マネーで代金をもらった場合は、仕送りやプレゼントではないため、収入申告する必要はありません。
まとめ
生活保護受給者がペイペイ等の電子マネーを使うことができるのか?また使う際の注意点について、ご説明させていただきました。
生活保受給者の方で電子マネーを使う方を私自身は見かけたことがありませんが、便利ですし、ポイントとして返ってくるため、使える方は積極的に活用してみたら良いのではないかと思います。
なお、最近、給料も電子マネーで給付をするとか、しないとかの話はありますが、生活保護費を電子マネーで支給すると言うのは、まずあり得ません。
自治体DXとか、よく聞きますが、言葉だけが先行していて、自治体そのものの体制は全く追いついていません。
遠い先の未来では電子マネーでの支給もあるかもしれませんが、少なくとも数十年先までは現金での支給となると思いますので、電子マネー反対派の方もご安心ください。
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