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生活困窮者向け住居確保給付金の完全ガイド〜対象要件・申請方法・支給額・よくある疑問まで徹底解説〜

支給関係
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「家賃が払えなくなってきた」「もうすぐ退去させられそう」そんな切迫した状況の中で「住居確保給付金」という言葉を見つけた方も多いでしょう。

住居確保給付金は、返済不要の給付金として家賃を最大9ヶ月間支払ってもらえる、生活困窮者自立支援制度の中でも特に実効性の高い支援です。しかし「自分が対象かどうか分からない」「申請方法が複雑そう」「断られないか不安」という声も多く、知っていても使えていない方が後を絶ちません。

生活困窮者自立支援制度をわかりやすく解説〜仕組み・使い方・受けられる支援を図解イメージで完全ガイド〜
「生活困窮者自立支援制度って、名前は聞いたことあるけど何をしてくれるの?」「自分は対象になるの?」そんな疑問を持っている方に向けて、この記事では難しい言葉を一切使わず、制度の全体像をゼロから丁寧に解説します。役所の窓口に行く前に読んでおくと...

本記事では、住居確保給付金の制度概要・申請要件・支給額・手続きの流れから、よくある疑問・断られたときの対処法まで、一切の曖昧さなく解説します。

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住居確保給付金とは何か:制度の目的と背景

住居確保給付金は、生活困窮者自立支援法第6条に基づき、全国の市区町村が実施する必須事業です。2015年の制度施行以来、住まいを失う危機に瀕した困窮者を守るセーフティネットとして機能しています。

制度の本質:「住まいを守ることが、自立の前提」

就労活動や生活再建を進めるためには、安定した住まいが絶対的な前提条件です。住まいを失った後では、求職活動に必要な住所・連絡先・身だしなみを整える環境がなくなり、就労・自立がさらに困難になります。

住居確保給付金はこの負のスパイラルを断ち切るため、「住まいを守りながら、安心して就労活動に取り組める環境を確保する」ことを制度の核心に据えています。

制度利用の実績データ

厚生労働省の調査によると、コロナ禍を経て住居確保給付金の支給実績は大幅に増加しました。

年度 支給決定件数(概算)
2019年度(コロナ前) 約3,800件
2020年度(コロナ禍) 約130,000件(約34倍)
2021年度 約44,000件
2022年度 約18,000件

コロナ前は年間約3,800件だった申請が、2020年度には約13万件に急増。その後も通常時より高い水準が続いており、制度への需要の高さが示されています。

「住居確保給付金は、生活困窮者が住居を失うことなく、就労に向けた活動に専念できるよう、家賃相当額を支給することを目的とする」 ——厚生労働省「生活困窮者自立支援制度 実施要領」

支給対象者の要件を完全解説

住居確保給付金を受給するには、以下の要件をすべて満たす必要があります。一つひとつを正確に確認してください。

要件①:離職・廃業等の状況

次のいずれかに該当すること。

【パターンA】
・離職または廃業から2年以内であること

【パターンB(2020年改正で追加)】
・疾病・負傷・育児・介護・DV被害等のやむを得ない事情により、
 給与等を得る機会が、本人の意に反して減少していること
 (収入が減少していれば、正式な「離職」でなくてもOK)

パターンBは、雇用保険の受給資格がない方(フリーランス・契約社員・アルバイト等)にとって特に重要です。「会社を辞めていないが収入が激減した」という場合でも対象になる可能性があります。

要件②:収入要件

申請月の世帯の合計収入が、以下の基準を超えないこと。

収入基準額 = 市町村民税均等割が非課税となる収入額の1/12
           + 住宅扶助基準額(地域の生活保護の家賃上限)

具体的な目安(単身者・2025年基準)を地域別に示します。

地域 収入基準額の目安(月額)
東京都23区 約136,000円
大阪市 約115,000円
名古屋市 約106,000円
福岡市 約105,000円
地方中小都市 約90,000〜100,000円

※上記は参考値です。正確な金額はお住まいの市区町村窓口で確認してください。

重要:収入の計算から除外されるもの

児童手当・障害年金・各種社会保険給付など、非課税の収入は原則として収入に含まれない場合があります。「収入基準を超えているかも」と思った方も、窓口で計算方法を確認してから諦めてください。

要件③:資産要件

申請時点の世帯の預貯金合計が、以下を超えないこと。

資産基準額 = 収入基準額 × 6ヶ月分
(例:収入基準136,000円の場合、816,000円が上限)

不動産・車・保険等については、一律に「資産」とみなされるわけではなく、個別状況に応じた判断が行われます。

要件④:ハローワーク登録・求職活動

原則として、ハローワーク(公共職業安定所)に求職申込みをしていること、または申請後速やかに申込みを行うことが必要です。

例外(求職活動が免除されるケース)

・傷病等により就労が困難な状態
・育児・介護のために就労が制限されている
・DV被害により安全の確保が優先される
→ これらの場合は、個別に判断されます。窓口で正直に状況を伝えてください。

要件⑤:雇用保険との関係

雇用保険の基本手当(失業給付)を受給中の場合は、原則として住居確保給付金を同時に受給できません。ただし、雇用保険の受給期間が終了した後は申請が可能です。

要件⑥:現に家賃を支払う住居に居住していること

住居確保給付金はあくまで「家賃の支払いを支援する」制度です。すでに住居を失っている場合は、一時生活支援事業(ホームレス支援)など別の制度が適切になります。

支給額・支給期間・上限額の詳細

支給額の決まり方

支給額は、「実際の家賃額」と「地域の住宅扶助基準額(上限)」を比較して、低い方の金額が支給されます。

支給額 = min(実際の家賃額, 地域の住宅扶助基準額)

つまり、家賃が上限を超えている場合は差額を自己負担することになります。

地域別・世帯人数別の支給上限額(2025年基準)

地域 単身者 2人世帯 3人世帯
東京都23区 53,700円 64,000円 69,800円
大阪市 40,000円 48,000円 52,000円
名古屋市 37,000円 43,000円 48,000円
福岡市 35,000円 43,000円 47,000円
地方(例:秋田市) 30,000円 37,000円 41,000円

※実際の金額はお住まいの市区町村の窓口で確認してください。

支給期間:原則3ヶ月・最大9ヶ月

段階 期間 条件
初回支給 3ヶ月 要件を満たす
第1回延長 +3ヶ月(合計6ヶ月) 収入基準等の要件を継続して満たす
第2回延長 +3ヶ月(合計9ヶ月) 同上

最大9ヶ月で受け取れる総支給額のシミュレーション

地域 月額上限 9ヶ月合計
東京都23区(単身) 53,700円 483,300円
大阪市(単身) 40,000円 360,000円
名古屋市(単身) 37,000円 333,000円

東京都23区では最大48万円以上の家賃を給付してもらえる計算になります。これが返済不要の「給付金」であることを考えると、非常に手厚い支援です。

支給方法:家主への直接振り込み

支給額は申請者(借主)の手元には届かず、家主または管理会社の口座に直接振り込まれます。これにより、「給付金を別のことに使ってしまう」リスクがなく、確実に家賃の支払いに充てられる仕組みになっています。

申請から支給開始までの流れ

ステップ別の全体像

【STEP 1】自立相談支援機関に相談(電話または来所)
 所要時間:30分〜1時間
  ↓
【STEP 2】支援員による面談・要件確認
 ・現在の状況(収入・資産・離職状況等)のヒアリング
 ・住居確保給付金の対象かどうかの確認
  ↓
【STEP 3】申請書類の準備
 ・必要書類リストを窓口でもらい、順番に揃える
  ↓
【STEP 4】申請書類の提出
 ・自立相談支援機関または市区町村窓口に提出
  ↓
【STEP 5】要件審査
 ・原則として14日以内に決定
  ↓
【STEP 6】支給決定通知の受領・家主への連絡
 ・決定通知が届いたら、家主または管理会社に支給決定を伝える
  ↓
【STEP 7】支給開始
 ・翌月分の家賃から給付がスタート
 ・家主口座に毎月振り込まれる

申請から入金までの目安期間

相談・面談(数日) → 書類準備(1〜2週間) → 審査(最大14日)
→ 合計:申請開始から支給開始まで約3〜4週間

家賃の滞納が始まっている・退去通告を受けているという緊急ケースでは、最初の電話相談時に「退去を迫られている」という状況を明確に伝えることで、優先的に対応してもらえる場合があります。

申請に必要な書類一覧

申請時に一般的に求められる書類は次の通りです。自治体によって異なる場合があるため、窓口で事前に確認してください。

本人・世帯に関する書類

書類名 備考
申請書(住居確保給付金申請書) 窓口でもらえる
収入申告書 窓口でもらえる
本人確認書類 運転免許証・マイナンバーカード・保険証等
個人番号確認書類 マイナンバーカードまたは通知カード
世帯全員の住民票 発行から3ヶ月以内

収入・資産を証明する書類

書類名 備考
直近3ヶ月分の給与明細(または収入がわかるもの) 無収入の場合は申告書で代替
預金通帳の写し(直近2ヶ月分) 世帯全員分
離職票または廃業届の写し 離職・廃業の証明として
雇用保険受給資格者証 受給期間終了後申請の場合

住居に関する書類

書類名 備考
賃貸借契約書の写し 現在の住居の確認
家主または管理会社の振込口座情報 給付先の確認

書類が揃わない場合

「離職票がまだ届いていない」「通帳を紛失した」という場合でも、まず窓口に相談してください。書類不備を理由に申請を受け付けないことは原則として認められておらず、後から追完できる書類については申請後に提出することも可能です。

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受給中に守らなければならないこと

住居確保給付金を受給している間は、次の義務を果たすことが求められます。これを怠ると、支給停止・返還を求められる場合があります。

① 毎月のハローワーク来所

原則として月に2回以上、ハローワークへの来所と求職活動実績の報告が必要です。

② 自立相談支援機関との定期面談

月1回以上、担当支援員との面談に出席することが求められます。面談では就職活動の状況・生活状況の確認・次のステップの相談を行います。

③ 収入・資産状況の報告

毎月、収入申告書と通帳の写しを提出し、収入・資産が引き続き要件を満たしていることを確認します。

④ 転居・連絡先変更の届け出

住所・連絡先・家賃額などに変更があった場合は、速やかに窓口に届け出る必要があります。

活動義務が免除・緩和されるケース

状況 対応
就職・内定が決まった 就職後も一定期間は活動報告義務あり
傷病等で活動困難 医師の診断書等で状況を確認の上、個別対応
育児・介護で来所困難 電話・オンライン面談で代替可能な自治体も

延長申請の方法と条件

延長申請の手続き

支給開始から3ヶ月が経過し、引き続き支援が必要な場合は、期間満了前に延長申請を行います。延長申請は原則として支給期間終了の2週間前までに窓口に相談してください。

延長が認められる主な条件

① 収入・資産が引き続き要件を満たしていること
② ハローワークへの来所・求職活動を継続していること
③ 自立相談支援機関との面談を継続していること
④ 就職活動に誠実に取り組んでいること

「3ヶ月経ったから自動的に終了」ではありません。要件を満たしていれば最大9ヶ月まで延長できます。延長申請を忘れて空白期間が生じないよう、担当支援員に延長の意向を早めに伝えることが重要です。

再支給(一度終了した後の再申請)

支給期間が終了した後、再度困窮状態に陥った場合は、前回の支給終了から1年が経過すれば再申請が可能です(2020年改正により追加)。「もう使えない」と諦めずに窓口に相談してください。

申請が却下・支給停止になるケースと対処法

却下になりやすい主な理由

却下理由 対処法
収入が基準を超えている 収入計算の内訳を確認。非課税収入の扱いを再確認する
資産が基準を超えている 保有資産の詳細を確認。処分が困難な資産は除外できる場合あり
離職から2年以上経過している パターンB(収入減少)の要件に該当しないか確認
雇用保険を受給中 受給終了後に改めて申請する
求職活動の意思がないとみなされた 就労困難な状況(疾病・育児等)を伝え、個別対応を求める

支給停止になりやすい主な理由

停止理由 対処法
ハローワークへの来所を怠った 事情を説明し、活動実績を補完する
収入が基準を超えた 収入超過の場合は支給停止・減額。就職祝いとして支援終了の場合も
面談に無断欠席した 速やかに連絡し、事情を説明する

不服申立て(審査請求)

却下・停止決定に不服がある場合は、処分を知った日から3ヶ月以内に審査請求を行うことができます。法テラス(0570-078374)に相談すれば、無料で法的アドバイスを受けることも可能です。

他の支援制度との組み合わせ方

住居確保給付金は、他の支援制度と組み合わせることで、より包括的な生活再建が可能になります。

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組み合わせの代表パターン

パターン①:住居確保給付金+緊急小口資金

住居確保給付金:家賃をカバー(最大9ヶ月)
緊急小口資金(社協):生活費を一時補填(最大10万円)
→ 住まいと生活費の両方を確保しながら就活に専念

パターン②:住居確保給付金+就労準備支援事業

住居確保給付金:住まいを安定させる
就労準備支援事業:段階的に就労能力を回復
→ 「住まいの安心」と「就労準備」を並行して進める

パターン③:住居確保給付金→生活保護への移行

9ヶ月間の支給終了後も就職できず、収入が最低生活費を下回る場合
→ 支援員が生活保護申請をサポート
→ 住居確保給付金の活用実績は、生活保護申請時にも考慮される

利用できない組み合わせ

  • 生活保護との同時受給:不可(生活保護受給中は住居確保給付金の対象外)
  • 雇用保険基本手当との同時受給:原則不可(雇用保険の受給終了後に申請可能)

よくある質問(FAQ)

Q. 賃貸借契約が更新時期で、家主が更新を渋っている場合は?

A. 法テラス(0570-078374)に相談することで、立ち退き交渉・更新拒否への対応方法について弁護士・司法書士から無料でアドバイスを受けられます。住居確保給付金の申請と並行して相談することをお勧めします。

Q. 住居確保給付金を受給中に就職した場合はどうなる?

A. 就職により収入が増加し、収入基準を超えた場合は支給停止となります。ただし、就職したこと自体は制度の目的(就労自立)が達成されたことを意味するため、支援の成功と捉えてください。収入が安定するまでの間、他の支援制度(社協の貸付等)を活用することも可能です。

Q. 家主が給付金の受け取りを拒否した場合は?

A. 給付金を理由に家主が拒否することは実務上まれですが、家主との関係が難しい場合は自立相談支援機関の支援員が間に入って調整してもらえます。家主への制度説明も支援員が行うことができます。

Q. シェアハウス・間借りの場合は対象になる?

A. 賃貸借契約書が存在し、家賃の支払い義務が明確であれば、シェアハウスでも対象になるケースがあります。個別の状況を窓口で確認してください。

Q. DV被害で現住所を明かしたくない場合は?

A. DV被害者の場合、住民票の住所と異なる場所に居住していても申請できる措置があります。窓口で「DV被害を受けている」と伝え、対応を相談してください。

まとめ・今日できる行動

住居確保給付金について、重要なポイントを整理します。

制度の核心

  • 離職・収入減少で家賃が払えなくなった困窮者に、家賃を最大9ヶ月間・返済不要で給付する
  • 支給額は地域の住宅扶助基準額が上限(東京都23区単身者で月53,700円)
  • 申請は自立相談支援機関が窓口

こんな人は今すぐ申請を検討してください

□ 離職・廃業から2年以内で、家賃の支払いが困難
□ 収入が激減し、家賃を滞納し始めている
□ 近々退去を求められそうで不安
□ 就職活動中で、住まいの安定がほしい

今日できる行動:たった1本の電話

どれだけ追い詰められた状況でも、最初の一歩は「電話する」だけです。書類が揃っていなくても、知識がなくても構いません。専門の支援員が状況を丁寧に聞き取り、次に何をすべきかを一緒に考えてくれます。

相談窓口

  • お住まいの市区町村「自立相談支援機関・福祉課・くらしのサポートセンター」(平日9時〜17時)
  • よりそいホットライン:0120-279-338(24時間・無料)
  • 法テラス(立ち退き・法的問題):0570-078374

住まいを守ることが、人生を立て直す最初の一歩です。今日、電話してください。

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