生活保護のがん治療はどこまで?投薬は?手術は?先進医療まで受けられる?

Q&A

生活保護を受給すると、病気になった場合の治療費や薬代は医療扶助から支給されます。

生活保護の医療扶助とは?現物給付によりタダで病院で治療を受けられる
医療扶助とは生活保護制度で定められている8種類の扶助の一つです。治療に必要なあらゆる医療が医療扶助により、タダで受けることができます(現物支給)。ただし、自己負担が発生する場合などの注意点もあるため、このページでは、医療扶助の内容・制限等について、できるだけ簡単にわかりやすく解説します。

では、もしも生活保護受給者ががんになった場合やがんになったことで仕事ができなくなり、生活保護の受給を開始した場合、どこまで医療扶助では、がん治療ができるのでしょうか?

抗がん剤による薬物療法まででしょうか?それとも手術や先進医療なども受けられるのでしょうか?気になるところだと思います。

そこで、このページでは、生活保護の医療扶助で、がん治療はどこまでできるのか?について詳しくご説明します。

生活保護の医療扶助の範囲


まず生活保護の医療扶助についてご説明します。

医療扶助とは生活保護制度で定められている8種類の扶助の1つです。

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医療扶助が適用される項目は広義的には下記のとおり全部で6項目です。

医療扶助の適用される項目
・診察
・薬剤又は治療材料
・医学的処置、手術及びその他の治療並びに施術
・居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護
・病院又は診療所への入院及びそのその療養に伴う世話その他の看護
・移送

そして、医療扶助の適用される治療行為は基本的に国民健康保険の保険給付の対象となるサービスと同じ内容です。

つまり、国民健康保険の使える治療行為であれば、あらゆる治療行為は医療扶助が適用され無料で受けることができます。

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それでは、下記で具体的にがん治療がどこまで受けられるか見ていきましょう。

抗がん剤による薬物療法は受けられる

生活保護の医療扶助で抗がん剤による薬物療法は受けることが可能です。

がんの種類によっては抗がん剤の効果があらわれにくいため、様々な抗がん剤を試してみる必要があります。

仮に効果のあらわれる抗がん剤が、すぐに見つかったとしても、長期にわたって使用する必要があります。

中には高額な薬もあるため、一般世帯の場合は、健康保険や国民健康保険が適用されるとは言え、治療費の3割は自己負担になるため、高額な医療費を自己負担しなければいけません。

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しかし、生活保護受給者の場合は、様々な抗がん剤を試したり、高額な抗がん剤を長期にわたって使用したとしても、それらの医療行為は医療扶助が適用されるため、自己負担はなく、全て無料でがん治療を受けることができます。

がんの手術も受けられる

生活保護受給者はがん治療に必要であれば医療扶助で手術も受けることができます。

生活保護なのに手術を受けられるの?と生活保護受給者から驚かれるくらいなので、知らない人が多いようですが、手術も国民健康保険の給付の対象に入っているため、当然、手術も医療扶助で無料で受けることができます。

また、手術後の入院費用についても、医療扶助から支給されます。

ただし、入院期間が1ヶ月を超える場合は、生活扶助費の支給金額が減額されてしまうため、その点は注意が必要です。

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がん治療のためでも先進医療は受けられない

放射線治療の「陽子線治療」「重粒子線治療」の他、「内視鏡手術支援ロボット(ダビンチ)」による患部の切除手術など、いわゆる先進医療は、国民健康保険のサービス対象外のため、がん治療のためでも医療扶助は支給されません。

とは言え、先進医療と言えば聞こえは良いですが、先進医療とは要するに国がまだ認可していない危険な医療行為であり、非常にリスクの高い治療法であるため、受けられなくても、特に支障はありません。

生活保護では完治するまでがん治療を受けられる

生活保護の医療扶助では、先進医療は受けることができませんが、投薬治療及び手術は受けることができます。

そのため、がんが発症しても完治するまで医療扶助により無料で治療を受けることが可能です。

実際に私が担当したケースでは、がんにより仕事を辞めて生活保護の受給を開始した方が、手術により、がんを全摘出し、健康になってから生活保護を脱却した方もいます。

また、手術が難しい方でも、抗がん剤治療により、闘病生活を続けている方もいます。

このように、生活保護の医療扶助では、がん治療は完治するまで、もしくは抗がん剤により症状を抑え続けることができます。

植物状態になった場合の延命治療も受けられる

生活保護の医療扶助でがんが完治するまで医療を受けられるのであれば、どこまで医療扶助は支給されるのか?例えば交通事故や脳卒中等で植物状態になってしまった場合の治療もできるのか?気になる方もいるのではないでしょうか?

実は、生活保護受給者が植物状態になってしまった場合は、その親族(生活保護受給者ではない親族も含む)が延命治療を続けて欲しいと望む限り、ずっと延命治療が続きます。

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一般世帯の方が植物状態になった場合、どうしても金銭的な問題から延命治療を諦めなければいけない時期が来ますが、生活保護受給者の場合は、金銭的な心配がないため、ほぼ100%の人が延命治療を続けます。

今まで疎遠で一切会ったことのない親戚であっても、自身の判断で人が一人亡くなってしまうことから、延命治療を希望し、一人につき年間に数千万円も掛かる延命治療が税金から支払われています。

このように、延命治療ですら、生活保護ではずっと受け続けることができることから、がん治療に限らず、あらゆる病気は完治するまで無料で治療を受けることができます。

まとめ

生活保護のがん治療はどこまでできるのか?について、ご説明させていただきました。

上記をまとめると

  • 国民健康保険が適用される治療であれば医療扶助で全て無料で受けることができる
  • 生活保護では抗がん剤治療や手術等、完治するまでがん治療を受けることができる
  • 先進医療については国民健康保険の対象ではないためがん治療のためでも受けることができない
  • 植物状態になった場合の延命治療も医療扶助の対象であることから、がん治療に限らず大抵の病気は完治するまで無料で治療を受けることができる。

となります。

その他、生活保護に関する様々な疑問については、下記にまとめてありますので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

https://seikathuhogomanabou.com/category/qa/

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