「仕事を失って生活費が底をついた」「病気で働けず家賃も払えない」「横浜市で生活保護を申請したいけれど、どこに行けばいいの?」
そんな切迫した状況でこの記事にたどり着いた方へ。本記事では、横浜市における生活保護の申請方法・担当窓口の場所・支給額の目安・必要書類・よくある疑問まで、初めての方にもわかりやすく網羅的に解説します。一人で抱え込まず、まず制度を正しく知ることから始めましょう。

横浜市の生活保護制度の基本

生活保護とは——最後のセーフティネット
生活保護は、日本国憲法第25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」に基づく国の最後のセーフティネットです。生活に困窮するすべての国民を対象に、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、自立を助けることを目的としています。
生活保護には以下の8種類の扶助があります。
| 扶助の種類 | 主な内容 |
|---|---|
| 生活扶助 | 食費・被服費・光熱費など日常生活費 |
| 住宅扶助 | 家賃・地代・住宅維持費 |
| 教育扶助 | 義務教育に必要な学用品・給食費など |
| 医療扶助 | 診察・入院・薬代など医療費全般 |
| 介護扶助 | 介護サービスの利用費用 |
| 出産扶助 | 出産に必要な費用 |
| 生業扶助 | 就労に必要な技能習得費・就職支度費 |
| 葬祭扶助 | 葬儀に必要な費用 |
これらの扶助は、世帯の状況に応じて必要なものが組み合わせて支給されます。

横浜市の生活保護の現状
横浜市は神奈川県の県庁所在地であり、人口約375万人を抱える政令指定都市・全国最大規模の市区町村の一つです。大都市特有の物価水準の高さ・単身高齢者の増加・非正規雇用の拡大などを背景に、生活保護の需要は常に一定数存在しています。
横浜市では、18の行政区ごとに区役所の生活支援課(旧:保護課)が生活保護行政を担当しており、お住まいの区の窓口が申請・相談の窓口となります。
横浜市で生活保護を受けられる条件

受給要件の4つの柱
横浜市での生活保護受給には、全国共通の以下4つの要件を満たす必要があります。

①資産の活用 預貯金・不動産・自動車・生命保険など活用できる資産はすべて生活のために使い切ることが原則です。ただし、生活に必要な最低限の家財や一定条件のもとでの自動車など、例外的に保有が認められるものもあります。



②能力の活用 働ける状況にある場合は、その能力に応じて就労することが求められます。病気・障がい・高齢・育児など、就労が困難な理由がある場合は個別に考慮されます。


③あらゆる給付・制度の優先活用 年金・雇用保険・児童手当・障害年金など、他の法律・制度による給付を先に活用することが必要です。
④扶養義務者による扶養の優先 親・兄弟姉妹など法律上の扶養義務者が援助できる場合は、その援助を先に受けることが原則です。ただし、扶養能力がない・DV・虐待などの事情がある場合は除かれます。


こんな状況でも横浜市では申請できる
以下のような状況でも、横浜市での生活保護申請は可能です。
- 住所がない(ホームレス状態):現在いる場所を管轄する区役所に「現在地保護」として申請できる
- 外国籍の方:永住者・定住者など一定の在留資格を持つ方は行政措置として支援が受けられる
- 借金がある:借金があっても申請は可能。ただし保護費での返済はできないため法テラスなどとの並行相談を推奨
- 家族(扶養義務者)がいる:扶養照会は行われるが、扶養が難しい事情があれば申請は進められる
- 持ち家がある:資産価値が低い・居住中で処分困難など、一定条件で保有継続が認められることがある


横浜市の生活保護支給額の目安

横浜市の級地区分
生活保護の支給額は地域の物価・生活水準に応じた「級地区分」によって異なります。横浜市は1級地-1に分類されており、これは東京都区部と同じ最高水準の級地です。
大都市圏に位置する横浜市は物価・家賃水準が高いため、支給額も全国の中で高い水準に設定されています。
生活扶助の基準額(目安)
以下は横浜市(1級地-1)における生活扶助基準額の目安です(2024年度基準)。

| 世帯構成 | 月額の目安 |
|---|---|
| 単身・20〜40代 | 約73,000〜78,000円 |
| 単身・60〜70代 | 約68,000〜73,000円 |
| 夫婦2人世帯(30〜40代) | 約108,000〜115,000円 |
| 母子世帯(母30代+子1人) | 約120,000〜130,000円 |
※上記は生活扶助のみの目安です。住宅扶助・医療扶助・各種加算が別途支給されます。実際の支給額は個別の状況によって異なります。


住宅扶助の上限額(横浜市)
横浜市における住宅扶助の上限額(家賃限度額)の目安は以下のとおりです。

| 世帯人数 | 上限額(目安) |
|---|---|
| 1人 | 約53,700円 |
| 2人 | 約64,000円 |
| 3〜5人 | 約69,800円 |
| 6人以上 | 別途設定あり |
横浜市は1級地-1に分類されるため、住宅扶助の上限額も全国最高水準の一つです。横浜市内でも地域によって家賃相場が大きく異なるため、上限額内での物件探しについてはケースワーカーに相談することをお勧めします。
各種加算について
基本的な生活扶助・住宅扶助に加えて、以下のような「加算」が支給される場合があります。
- 障害者加算:身体・知的・精神障がいのある方
- 母子加算:ひとり親(母子・父子)世帯
- 児童養育加算:18歳未満の子どもを養育している世帯
- 妊産婦加算:妊娠・産後の方
- 介護施設入所者加算
- 冬季加算:冬季の暖房費に対する加算(横浜市は一定の加算が適用される地域)
これらの加算により、実際の受給額は基本額よりも高くなる場合があります。
横浜市で生活保護を申請する窓口一覧

18区それぞれの区役所が担当窓口
横浜市では、お住まいの行政区の区役所生活支援課が生活保護の申請・相談窓口となります。
最新情報は横浜市公式ウェブサイトでご確認ください。
どの区役所に行けばいいかわからない場合
現在の住所が横浜市内であれば、住所のある区の区役所が担当です。住所不定・ホームレス状態の場合は、現在いる場所(公園・シェルター・ネットカフェなど)を管轄する区の区役所に「現在地保護」として申請できます。
「どこに行けばいいかわからない」という場合は最寄りの区役所に問い合わせてください。
横浜市で生活保護を申請する手続きの流れ

ステップ1:区役所生活支援課への相談・申請
まず、お住まいの区の区役所生活支援課の窓口を訪問します。「生活保護の相談・申請をしたい」と伝えてください。

電話での事前相談も可能ですが、できれば直接窓口を訪問することで、状況をより詳しく伝えやすくなります。
横浜市の窓口受付時間(一般的な目安):
- 平日:8時45分〜17時00分
- 土日祝・年末年始:休業
緊急の場合(今日泊まる場所がない・食べるものがないなど)は、電話で「緊急の状況である」ことを伝えると、優先的に対応してもらえる場合があります。
ステップ2:申請書の提出と必要書類の確認
窓口で申請書に記入し、提出します。申請が受理された日が「申請日」となり、保護費の計算はこの日から始まります。
申請時に準備しておくと良い主な書類:
- 身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証など)
- 印鑑(認印可)
- 通帳・キャッシュカード(預貯金残高確認のため)
- 賃貸借契約書(住宅の状況確認のため)
- 収入を証明する書類(給与明細・年金通知書・雇用保険受給資格者証など)
- 医療機関の診断書(病気・障がいがある場合)

書類が揃っていなくても申請は受け付けられます。不足分は後日提出することが可能です。「書類が揃っていないから申請できない」ということはありません。
ステップ3:訪問調査(家庭訪問)
申請後、担当ケースワーカーが自宅を訪問し、生活状況・家族構成・資産状況などを確認します。訪問の日程はケースワーカーと調整します。

ステップ4:各種調査・審査
以下の調査が並行して行われます。
- 預貯金・保険・不動産などの資産調査(金融機関への照会含む)
- 就労状況・収入の調査
- 扶養義務者(親族)への扶養照会
- 年金受給状況の確認

ステップ5:保護の決定通知
申請から原則14日以内に、保護の開始または却下の通知が届きます(特別な事情がある場合は最大30日以内)。
保護開始が決定した場合、翌月から保護費が支給されますが、申請日に遡って計算されます。
横浜市で生活保護以外に使える支援制度

生活困窮者自立支援制度(横浜市)
生活保護に至る前の段階で利用できる制度です。横浜市では以下のサービスを提供しています。
各区役所や地域ブランチにおいて、就労支援・生活相談・家計改善支援などを総合的に提供しています。
- 自立相談支援(生活・就労・家計の総合相談)
- 就労準備支援(すぐに就職が難しい方向けのサポート)
- 家計改善支援(家計管理・債務整理のサポート)
- 住居確保給付金(離職等で家賃が払えなくなった方への最大9ヶ月の補助)
神奈川県社会福祉協議会・横浜市社会福祉協議会の貸付制度
- 緊急小口資金:緊急の支出が必要な場合の少額貸付(上限10万円)
- 総合支援資金:失業等により生活が困難な方への生活費貸付
- 福祉資金:療養・介護など様々な生活費への貸付
横浜市独自の支援制度
横浜市では国の制度に加えて、以下のような独自の支援策も実施しています。
- 横浜市住宅確保要配慮者居住支援:入居を拒否されやすい方への住まい確保支援
- ひとり親家庭支援:母子・父子家庭向けの就労・経済支援
- 障がい者福祉サービス:障がいのある方への日常生活・就労支援
- 横浜市地域包括支援センター:高齢者の生活・介護に関する総合相談
横浜市で生活保護を申請する際の注意点

申請時に支援団体の同行を活用する
横浜市内には、生活保護の申請に困っている方の相談・同行支援を行っているNPO・支援団体が複数あります。「一人で窓口に行くのが不安」「申請を断られた経験がある」という方は、支援団体のサポートを活用することを強くお勧めします。
申請前に必要な情報を整理しておく
申請をスムーズに進めるために、事前に以下の情報を整理しておきましょう。
- 現在の収入状況(就労収入・年金・各種給付金の有無と金額)
- 保有資産の状況(預貯金残高・保険・不動産・自動車の有無)
- 健康状態(病気・障がいの有無・通院状況)
- 家族・同居者の状況
- 現在の住まいの状況(賃貸・持ち家・住所不定など)
- 困窮に至った経緯
横浜市での生活保護申請でよくある不安・疑問

Q. 扶養照会が怖くて申請をためらっている
横浜市においても、以下の場合は扶養照会が省略・配慮されることがあります。
- DVや虐待など扶養義務者との関係が破綻している場合
- 長期間(概ね10年以上)音信不通の場合
- 扶養義務者自身が高齢・低収入など扶養能力がないと判断できる場合
2021年の厚生労働省通知改正により、「扶養が期待できない者」への照会を省略できることが明確化されました。不安な事情がある場合は、ケースワーカーに詳しく伝えてください。

Q. 横浜市でも「水際作戦」はありますか?
残念ながら、一部の福祉事務所では申請を不当に拒否する「水際作戦」の問題が全国的に報告されています。横浜市においても、申請を適切に受け付けてもらえないと感じた場合は、以下の対処法があります。
- 支援団体・NPOに同行支援を依頼する(横浜市内には生活保護支援に取り組む複数の団体があります)
- 法テラス神奈川に相談する(弁護士への無料相談が可能)
- 神奈川県庁に相談・通報する(都道府県は市区町村の指導・監督権限を持ちます)
- 申請書を窓口で受け取り、郵送で提出する
申請は国民の権利であり、正当な理由なく申請を断ることは違法です。


Q. 横浜市で車を持っていると申請できない?
横浜市は大都市であり公共交通機関が発達しているため、自動車の保有は原則として認められません。ただし、以下のような例外があります。
- 障がいがあり通院・通所に自動車が不可欠な場合
- 就労維持のために自動車が必要と認められる場合
- 公共交通機関が著しく不便な地域に居住している場合(横浜市郊外の一部地域)
自動車の保有については、個別の事情をケースワーカーに詳しく相談してください。
Q. 横浜市内でアパートを探す場合、住宅扶助の上限で借りられる物件はある?
横浜市の住宅扶助上限(単身:約53,700円、2人:約64,000円)は、全国水準では高い方ですが、横浜市内の家賃相場から見ると決して余裕があるわけではありません。
特に都心部・交通の便がいい地域では上限額内での物件探しが難しい場合があります。
物件探しに困った場合は以下の方法が有効です。
- ケースワーカーへの相談:地域の不動産情報・支援機関を紹介してもらえることがある
- 横浜市営住宅・県営住宅への申し込み:生活保護受給者は優先枠がある場合がある
- セーフティネット住宅の活用:住宅確保要配慮者向けの登録住宅制度
- 横浜市居住支援協議会:住まいの確保に困っている方への相談・支援を行っている
まとめ:横浜市で生活保護を申請する際の重要ポイント

本記事のポイントを整理します。
- 横浜市の生活保護申請窓口はお住まいの区の区役所生活支援課(全18区)
- 横浜市は1級地-1に分類され、生活扶助・住宅扶助とも全国最高水準の支給額
- 書類が揃っていなくてもまず申請することが最優先
- 扶養照会が不安な場合は、個別の事情をケースワーカーに詳しく伝える
- 申請を断られた・不安な場合は支援団体・法テラス神奈川への相談・同行依頼が有効
- 生活保護以外にも生活困窮者自立支援制度・社会福祉協議会の貸付など多様な支援制度がある
生活に困ったとき、「申請するのは恥ずかしい」「自分には資格がないかもしれない」と思わないでください。制度はあなたを支えるために存在しています。まずは横浜市内の最寄りの区役所・相談窓口に、一本電話するところから始めましょう。

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