「生活保護を受けているけど、眼鏡は買えるの?」「費用はどのくらい出る?」視力が低下して眼鏡が必要になったとき、生活保護受給者でも眼鏡を作ることができます。
本記事では、医療扶助による眼鏡の支給制度から具体的な申請手順、上限金額、注意点まで、初心者にも分かりやすく徹底解説します。
生活保護で眼鏡は無料で作れる

医療扶助の治療材料費
生活保護受給者は、医療扶助の「治療材料費」という項目により、眼鏡を無料で作ることができます。

治療材料費とは医師が必要性を認めた場合に、義肢や歩行用の杖などの必要最低限の機能を有するものに限り、現物支給するというものです。
眼鏡もこの治療材料に含まれます。
無料になる範囲
- 眼科の受診料
- 視力検査の費用
- 眼鏡本体の費用(上限内)
- すべて医療扶助から支給
申請からメガネをもらうまでの眼科の受診料もメガネ作成費用も全て生活保護費から支給されるため、現金を持っていく必要は一切ありません。
現物支給の仕組み
眼鏡の支給については現金支給ではなく現物支給です。
つまり、お金をもらって自分で買うのではなく、眼鏡そのものを受け取る形になります。
現物支給の流れ
- 医師が処方箋を発行
- 眼鏡店で眼鏡を作成
- 費用は福祉事務所が直接眼鏡店に支払う
- 完成した眼鏡を受け取る
支給される金額の上限

度数による支給額の違い
眼鏡の支給額は、レンズの度数(近視度)によって限度額が変わります。
支給額の目安(自治体による)
| 度数 | 支給上限額 |
|---|---|
| 6D未満 | 17,914円 |
| 6D未満(乱視あり) | 22,525円 |
| 10D未満 | 21,412円 |
| 10D未満(乱視あり) | 26,023円 |
だいたい18,000円から25,000円前後で、視力の度数によって異なります。
また、遠近両用や乱視の場合だと数千円追加されます。
自治体によって異なる上限
眼鏡の上限金額は自治体によって違うため、詳細は眼鏡を作る際にケースワーカーに確認するようにしましょう。

注意点
- 上記の金額は一例
- 地域によって基準が異なる
- 最新の基準はケースワーカーに確認
上限を超えた場合
支給上限額を超える眼鏡を希望する場合、超過分は自己負担となります。
例
- 支給上限額:20,000円
- 希望する眼鏡:25,000円
- 自己負担:5,000円
眼鏡を作れる条件

視力の基準
生活保護で眼鏡代が支給されるのは、原則視力が1.0を下回っている場合です。
支給条件 近視、遠視、乱視、老眼になり、視力が1.0以下になれば支給されます。
医師の診断が必須
眼鏡の支給条件は非常にシンプルで、医師の診断により、眼鏡が必要と認められた場合に生活保護から支給されます。
医師が必要と判断するケース
- 視力低下による日常生活への支障
- 近視、遠視、乱視
- 老眼
- その他の眼疾患
視力が1.0以上あっても、医師の判断で眼鏡が必要とされた場合には費用の支給が認められることがあります。
対象者
生活保護を受給している方全員が対象です。
対象となる人
- 生活保護受給者
- 視力が1.0以下
- または医師が眼鏡を必要と判断した人
年齢制限はありません。
眼鏡を作る手順(詳細)

ステップ1:ケースワーカーに相談
眼鏡が欲しいと感じたら、すぐに担当のケースワーカーに相談しましょう。
相談内容
- 視力が低下して困っている
- 眼鏡が必要だと感じている
- 今の眼鏡が合わなくなった
ケースワーカーに申告せずに作ると、眼鏡の制作費用が自己負担になってしまいます。
ステップ2:申請手続き
ケースワーカーに相談し「医療費給付の申請」と眼鏡の「治療材料給付の申請」をします。
申請すると受け取れる書類
- 医療機関(眼科)で診察を受けるための「医療券」
- 眼鏡を作るための「給付要否意見書」
ステップ3:眼科を受診
福祉事務所で発行された「医療券」と眼鏡の「給付要否意見書」を持って、お住まいの地域の指定医療機関(眼科)を受診します。
眼科でやること
- 視力検査
- 医師の診察
- 処方箋の発行
- 「給付要否意見書」への記入を医師に依頼
眼科の受診料も医療扶助から支給されるため、自己負担はありません。

ステップ4:眼鏡店で見積もり
医師に記入してもらった「給付要否意見書」と眼鏡の「処方箋」を持って、眼鏡屋に行きます。
眼鏡店の選び方
好きな眼鏡屋を自分で選んでも構いません。完成した眼鏡を取りに行く必要があるため、できれば行きやすい近所のお店を選ぶと良いでしょう。
注意点
生活保護受給者の眼鏡販売に慣れていないお店もあるかもしれません。事前に問い合わせを行うことをおすすめします。
眼鏡店でやること
- フレームを選ぶ
- レンズを選ぶ
- 見積書を発行してもらう
ステップ5:福祉事務所に提出
眼鏡屋さんで見積書を作成してもらったら、以下の書類をまとめてケースワーカーあるいは福祉事務所に提出します。

提出する書類
- 医師が記入済みの「給付要否意見書」
- 眼科でもらった「処方箋」
- 眼鏡屋さんでもらった「見積書」
審査期間 提出後、受理されるまでには約1ヶ月かかることもあります。
何か事情があって急いでほしい場合は、提出時にケースワーカーに相談してみましょう。
ステップ6:眼鏡の受け取り
提出した書類の受理が完了すれば、眼鏡屋さんから連絡が来るので眼鏡を取りに行きましょう。
受け取り時の持ち物
- 印鑑(必要な場合)
- 身分証明書
費用の支払いは不要です。福祉事務所が直接眼鏡店に支払います。
注意すべきポイント

事前申請が絶対条件
自身でメガネ購入した後に福祉事務所にメガネ代を申請しても、メガネ購入に掛かった費用は支給してもらえません。
絶対にやってはいけないこと
- 先に自分で眼鏡を購入する
- ケースワーカーに相談せずに作る
- 手順を無視して進める
必ず事前にケースワーカーに相談し、正しい手順を踏むことが重要です。
選べるフレームに制限
生活保護で作る眼鏡は、必要最低限の機能を有するものに限られます。
選べるもの
- 一般的なフレーム
- 基本的なレンズ
- 処方箋通りの度数
選べないもの
- ハイブランドのフレーム
- おしゃれ目的のカラーレンズ
- 過度に装飾的なデザイン
生活保護受給者が眼鏡を無料で作れるとはいえ、当然、ハイブランドの眼鏡を作ることはできません。
眼鏡店によって対応が異なる
眼鏡屋さんによっては生活保護に関する手続きに不慣れな場合もあります。
事前にお店に確認しておくと安心でしょう。
確認すべきこと
- 生活保護の医療扶助に対応しているか
- 「給付要否意見書」の取り扱いに慣れているか
- 書類提出を代行してくれるか
眼鏡店の選び方

生活保護に対応している店舗
すべての眼鏡店が生活保護の医療扶助に対応しているわけではありません。
対応店舗の探し方
- ケースワーカーに紹介してもらう
- 眼鏡店に電話で事前確認
- 「医療扶助対応」と明記している店舗を選ぶ
近所の店舗を優先
完成した眼鏡を取りに行く必要があるため、できれば行きやすい近所のお店を選ぶと良いでしょう。
近所の店舗のメリット
- 受け取りが楽
- 調整や修理に行きやすい
- 何度も通う必要がある場合に便利
信頼できる店舗
生活保護の手続きに慣れている店舗を選ぶと安心です。
信頼できる店舗の特徴
- 生活保護の実績が豊富
- スタッフが手続きに詳しい
- 書類提出を代行してくれる
- 丁寧に説明してくれる
医療扶助の他の治療材料

眼鏡以外にも、医療扶助の治療材料費から支給されるものがあります。
主な治療材料
- 義肢(義手・義足)
- 義眼
- 補聴器
- 歩行用の杖
- 車椅子
- コルセット
これらも医師が必要と認めれば、無料で支給されます。
眼鏡以外の医療費も無料

生活保護受給者は、眼鏡だけでなく、医療費全般が医療扶助によって無料になります。
無料になる医療
- 診察料
- 検査費用
- 入院費用
- 手術費用
- 薬代
- 通院のための交通費(条件付き)
医療機関の受診方法
- ケースワーカーに相談
- 「医療券」を発行してもらう
- 指定医療機関を受診
- 医療券を提示
よくある質問

Q1. サングラスは支給されますか?
A1. 医師が治療上必要と判断した場合(眼疾患など)は支給される可能性がありますが、おしゃれ目的のサングラスは支給されません。
Q2. コンタクトレンズは支給されますか?
A2. 原則として眼鏡が支給対象ですが、医師が医療上の理由でコンタクトレンズが必要と判断した場合は、支給される可能性があります。ケースワーカーに相談してください。

Q3. 何年ごとに新しい眼鏡を作れますか?
A3. 明確な規定はありませんが、視力が変化した場合や破損した場合など、医師が必要と認めれば作り直すことができます。単なる気分転換やデザイン変更は認められません。
Q4. 子どもの眼鏡も無料ですか?
A4. はい、生活保護を受給している世帯の子どもも、同じ手順で無料で眼鏡を作ることができます。
Q5. 老眼鏡も対象ですか?
A5. はい、対象です。老眼で視力が低下し、医師が必要と判断すれば支給されます。
Q6. 遠近両用レンズは作れますか?
A6. 医師が必要と判断すれば作れます。ただし、追加費用がかかる場合があり、その分上限額も少し高くなります。
Q7. 破損した場合はどうすればいいですか?
A7. 再度ケースワーカーに相談してください。破損の原因や時期によって、新しい眼鏡を作れる場合と作れない場合があります。
まとめ:眼鏡は生活保護で無料で作れる

重要ポイントの再確認
- 医療扶助で無料 医療扶助の「治療材料費」により、眼鏡を無料で作ることができます
- 視力1.0以下が目安 原則視力が1.0を下回っている場合に支給されます
- 上限額は18,000円〜25,000円程度 度数や乱視の有無によって上限額が異なります
- 事前申請が必須 自分でメガネ購入した後に申請しても支給されません
- 現物支給 現金ではなく、眼鏡そのものが支給されます
申請の流れ(簡単まとめ)
- ケースワーカーに相談
- 申請書類をもらう
- 眼科を受診
- 眼鏡店で見積もり
- 福祉事務所に書類提出
- 約1ヶ月後に眼鏡受け取り
最後に
生活保護を受給している方にとって、眼鏡は生活に欠かせない重要なツールです。
視力が低下して困っている場合は、遠慮なくケースワーカーに相談してください。
大切なこと
- 眼鏡は生活必需品
- 無料で作れる権利がある
- 正しい手順を守れば必ず支給される
- ケースワーカーに何でも相談する
視力が低下したまま我慢する必要はありません。
適切な視力矯正により、日常生活の質を向上させ、健康で文化的な生活を送ることができます。
眼鏡が必要だと感じたら、まずは担当のケースワーカーに相談することから始めましょう。

