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生活保護受給者の国民年金はどうなる?保険料・免除・将来の年金を徹底解説

Q&A
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生活保護を受給している方、またはこれから申請を検討している方の中で、「国民年金の保険料はどうなるのか」「将来年金はもらえるのか」「今まで払った保険料は無駄になるのか」といった疑問や不安を抱えている方は多いでしょう。

国民年金は老後の生活を支える重要な制度ですが、生活保護との関係は複雑で分かりにくい面があります。

本記事では、生活保護受給者の国民年金について、保険料の扱い、免除制度、将来受け取れる年金額、手続き方法まで、具体例とデータを交えて詳しく解説します。

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生活保護受給者の国民年金の基本

保険料の支払いは免除される

結論:生活保護受給中は、国民年金保険料の支払いが法定免除されます

国民年金法第89条により、生活保護の「生活扶助」を受けている方は、申請することで国民年金保険料の納付が全額免除されます。これを「法定免除」と呼びます。

法定免除の特徴

  • 申請すれば確実に免除される
  • 所得審査なし
  • 生活保護受給中は継続

保護費から保険料を支払う必要はない 生活保護費から国民年金保険料を支払うことは、原則として認められていません。保護費は「最低限度の生活」を保障するものであり、将来のための貯蓄や保険料支払いは想定されていないためです。

法定免除の対象者

生活扶助受給者 生活保護の「生活扶助」を受けている方が対象です。

医療扶助のみの場合は対象外 医療扶助や住宅扶助のみを受けている方は、法定免除の対象外です。

確認方法 保護決定通知書に「生活扶助」の記載があるかを確認してください。

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加入義務は継続

免除されても加入義務はある 保険料が免除されても、国民年金への加入義務は継続します。

20歳~60歳が対象

  • 20歳になったら国民年金に加入
  • 60歳まで加入義務が継続

厚生年金加入者は対象外 会社員として厚生年金に加入している場合、国民年金の個別加入はありません(厚生年金に国民年金が含まれる)。

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法定免除の手続き

申請方法

手続きが必要 法定免除は自動的には適用されません。申請が必要です。

申請先

  • 市区町村の国民年金担当窓口
  • 年金事務所

必要書類

  • 国民年金保険料免除申請書
  • 年金手帳または基礎年金番号通知書
  • 生活保護受給証明書(福祉事務所で発行)
  • 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証等)

申請時期 生活保護の受給が決定したら、速やかに申請してください。

申請の流れ

ステップ1:福祉事務所で証明書を取得

  • 生活保護受給証明書を発行してもらう
  • ケースワーカーに「国民年金の法定免除申請に使う」と伝える
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ステップ2:市区町村または年金事務所で申請

  • 国民年金担当窓口に行く
  • 申請書に必要事項を記入
  • 証明書と一緒に提出

ステップ3:審査

  • 通常1~2ヶ月で結果通知

ステップ4:承認

  • 国民年金保険料免除承認通知書が送付される

遡及適用

過去の未納期間 生活保護受給開始前の未納期間は、原則として遡及適用されません。

受給開始後の未申請期間 受給開始から申請までの期間は、申請により遡って免除されます。

  • 4月から生活保護受給開始
  • 6月に法定免除申請
  • 4月・5月分も免除される

免除期間の年金額への影響

老齢基礎年金への反映

免除期間も年金に反映される 法定免除期間は、老齢基礎年金の受給資格期間(10年)に算入されます。

ただし年金額は減額される 免除期間の年金額は、保険料を全額納付した場合と比べて減額されます。

減額の割合

  • 全額納付:年金額の100%
  • 法定免除:年金額の50%(国庫負担分)

具体例 40年間(480ヶ月)のうち、20年間(240ヶ月)が法定免除の場合

年金額 = 満額 × (納付月数 + 免除月数 × 0.5) / 480ヶ月
       = 816,000円 × (240 + 240 × 0.5) / 480
       = 816,000円 × 360 / 480
       = 612,000円(年額)
       = 51,000円(月額)

※満額は令和6年度の老齢基礎年金額816,000円を使用

追納制度

追納とは 免除された保険料を後から納付することで、将来の年金額を増やすことができます。

追納可能期間 免除を受けた月の翌月から10年以内

追納の条件

  • 生活保護から自立した後
  • 経済的に余裕がある場合
  • 古い期間から順に納付

追納のメリット

  • 年金額が増える
  • 社会保険料控除(所得税・住民税の節税)

追納のデメリット

  • まとまった費用が必要
  • 3年度目以降は加算額が上乗せされる

追納すべきか 自立後、収入が安定し、老後の生活に不安がある場合は、追納を検討する価値があります。

生活保護と年金受給

年金を受給している場合

年金収入は収入認定される 年金を受給している場合、その金額は「収入」として認定され、保護費から差し引かれます。

計算例

  • 最低生活費:月額120,000円
  • 年金収入:月額50,000円
  • 保護費支給額:120,000円 – 50,000円 = 70,000円

年金だけで生活できない場合 年金額が最低生活費に満たない場合、その差額が生活保護費として支給されます。

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年金受給開始と生活保護

65歳から老齢年金受給開始 原則として65歳から老齢基礎年金を受給できます。

生活保護受給中の手続き

  • 65歳になる前に年金事務所で手続き
  • 年金請求書を提出
  • ケースワーカーにも報告

年金受給後の保護費 年金額に応じて保護費が調整されます。

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障害年金・遺族年金

障害年金

  • 病気やケガで障害が残った場合
  • 障害等級に応じて支給
  • 生活保護受給中でも請求可能
  • 受給額は保護費から差し引かれる
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遺族年金

  • 配偶者が亡くなった場合
  • 生活保護受給中でも請求可能
  • 受給額は保護費から差し引かれる

生活保護廃止後の年金

自立後の年金加入

国民年金への復帰 生活保護から自立した後、国民年金保険料の納付義務が復活します。

手続き

  • 市区町村の国民年金窓口に届出
  • 保護廃止証明書を持参
  • 納付書が送付される

保険料額(令和6年度) 月額16,980円

厚生年金への加入

就労により自立 会社員として就職した場合、厚生年金に加入します。

メリット

  • 老齢基礎年金に加えて老齢厚生年金を受給
  • 将来の年金額が増える
  • 配偶者の年金(第3号被保険者)も確保
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年金と生活保護の将来設計

若年層の場合

今から年金を意識

  • 20代~40代で生活保護を受給している場合
  • 将来の年金額は大きく減少する可能性
  • 自立後の年金加入が重要

対策

  • 就労支援を活用し、早期自立を目指す
  • 自立後は厚生年金加入の仕事を選ぶ
  • 可能であれば免除期間の追納
就労支援ってどんなことするの?
生活保護を受給している場合、病状調査の結果、就労可能であれば、各種就労支援を受けるように就労指導されます。どの就労支援を受けるかどうかは、本人の意向も加味されますが、主にケースワーカーが判断し、指導します。就労支援には大きく分けて3つの就労...

中高年層の場合

年金受給まで残り期間が短い

  • 50代で生活保護受給の場合
  • 65歳の年金受給開始まで10年程度
  • 免除期間が長いと年金額が少ない

対策

  • 自立後の追納を検討
  • 年金受給開始後も働くことを視野に
  • 生活保護と年金の併給も選択肢

高齢者の場合

すでに年金受給年齢

  • 年金だけでは生活できず生活保護受給
  • 年金額は今後大きく変わらない

現実的な対応

  • 生活保護と年金の併給で生活
  • 医療扶助により医療費の心配なし
  • 住宅扶助により住居確保
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医療扶助とは生活保護制度で定められている8種類の扶助の一つです。治療に必要なあらゆる医療が医療扶助により、タダで受けることができます(現物支給)。ただし、自己負担が発生する場合などの注意点もあるため、このページでは、医療扶助の内容・制限等について、できるだけ簡単にわかりやすく解説します。
生活保護の住宅扶助とは?住宅扶助の基準額や上限額についてわかりやすく解説
住宅扶助とは生活保護制度で定められている8種類の扶助の一つです。住宅扶助では毎月の家賃や住宅の修繕にかかる費用、敷金等の引っ越し費用の他、住宅に関するあらゆる費用が支給されます。このページでは、住宅扶助の基準額や上限金額についてについて、できるだけ簡単にわかりやすく解説します。

注意点とアドバイス

1. 法定免除は必ず申請

未申請のリスク

  • 未納扱いになる
  • 督促状が届く
  • 将来の年金額に影響
  • 受給資格を失う可能性

申請忘れを防ぐ

  • 生活保護受給決定後、すぐに申請
  • ケースワーカーに確認

2. 年金の請求を忘れずに

65歳になったら年金請求 生活保護受給中でも、年金を請求する権利と義務があります。

請求しないと

  • 年金が受け取れない
  • 保護費が減額されない(本来減額されるべき)
  • 後で問題になる可能性

3. 収入の正直な申告

年金収入の申告 年金を受給し始めたら、必ずケースワーカーに報告してください。

隠すと不正受給

  • 返還請求
  • 保護の停止・廃止
  • 刑事告発の可能性
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4. 将来を見据えた選択

自立後の生活設計 生活保護からの自立を目指す際、年金のことも考慮しましょう。

厚生年金加入の仕事

  • 正社員、契約社員
  • 週20時間以上のパート(一定の条件下)
  • 将来の年金額が大幅に増える

よくある質問

Q: 生活保護を受けると、今まで払った年金は無駄になりますか?

A: いいえ、無駄にはなりません。過去に納付した期間は年金額に反映されます。生活保護受給中は法定免除を受け、自立後に追納することで、さらに年金額を増やすこともできます。

Q: 法定免除を申請しなくても良いですか?

A: 申請しないと未納扱いになり、将来の年金受給資格を失う可能性があります。必ず申請してください。

Q: 免除期間は年金受給資格の10年に含まれますか?

A: はい、含まれます。法定免除期間も受給資格期間に算入されます。

Q: 生活保護を受ける前の未納期間はどうなりますか?

A: 未納のままです。自立後に追納(2年以内)または免除の遡及申請(2年1ヶ月前まで)を検討してください。

Q: 年金を受給していると生活保護は受けられませんか?

A: 年金額が最低生活費に満たなければ、差額分の生活保護を受けられます。

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Q: 障害年金を受給していますが、生活保護も受けられますか?

A: はい、可能です。障害年金は収入として認定されますが、それでも最低生活費に満たなければ、差額が生活保護費として支給されます。

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よく生活保護制度の中で、「最低生活費」と言う単語を聞くと思います。それもそのはず、生活保護の条件が「世帯の収入が最低生活費以下であること」なので、最低生活費が非常に重要な指標となります。しかし、ケースワークの現場でも、実際によく使う言葉なん...

Q: 追納すべきですか?

A: 自立後、収入に余裕があり、老後の年金を増やしたい場合は追納を検討してください。ただし、まずは生活の安定が優先です。

まとめ

生活保護受給者の国民年金について、重要なポイントをまとめます。

保険料の扱い

  • 生活保護受給中は保険料が法定免除される
  • 申請が必要(自動適用ではない)
  • 生活扶助受給者が対象

免除の影響

  • 受給資格期間(10年)には算入される
  • 年金額は全額納付の50%
  • 追納により増額可能(10年以内)

年金受給との関係

  • 年金収入は保護費から差し引かれる
  • 年金だけで生活できない場合、差額が支給される
  • 障害年金・遺族年金も同様

手続き

  1. 福祉事務所で生活保護受給証明書を取得
  2. 市区町村または年金事務所で法定免除申請
  3. 承認通知を受け取る

将来の年金

  • 免除期間が長いと年金額が減る
  • 自立後の追納で増額可能
  • 厚生年金加入が最も効果的

注意点

  • 法定免除は必ず申請
  • 65歳になったら年金請求
  • 年金収入は正直に申告
  • 将来を見据えた生活設計

国民年金は老後の生活を支える重要な制度です。生活保護を受けていても、適切な手続きにより将来の年金を確保することができます。法定免除の申請を忘れずに行い、自立後の年金加入も視野に入れながら、計画的に生活を組み立てましょう。

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